冬至まであと一週間!いよいよ冬が本格化してきて、暖房を使う季節になってきました。わが家はエアコンと電氣ストーブを使っているのですが、一応バックアップとしてガス床暖房もあります。でも、せっかくお日様にタダで電氣を作っていただいているので、なるべく電氣で暖をとりたいところ。地下資源であるガスはできる限り使いたくないので、昨年の冬に床暖房を使ったのはたった四回だけでした。
晴れた昼間は全く問題ないのが、このお家のいいところ。南向き且つ家の前に建物がないので、太陽が低い冬のあいだは、家の奥までお日様の光が差し込んでポカポカ♪窓辺でソーラークッカーを使ってお料理もできるくらいです!
加えて、建築木材で使われている杉は蓄熱する特徴があるのでとても暖かいです。むしろ汗ばむほどちょっと熱いくらい。お客様がいらっしゃると、「え!こんなにお家の中が暖かいのに、いま暖房を使ってないんですか!?」とビックリされます。ワンコも舌を伸ばしてハーハーしているほどです(笑)
問題なのは電力が厳しい状態にある寒い日。雨や雪や曇りであまり発電せず、しかもそのようなお天気で寒いからこそ暖房が必要なときが苦しいのです。一日中暖房をエアコンと電氣ストーブに頼っていたら、電力が足りなくなってしまいます。ガス床暖房を使えばガス代もかかりますし、なにより化石燃料を燃やすことで地球に負担をかけてしまします。ああ、なんて悩ましいのでしょう!そんな悩みを抱えながら迎えた三回目の冬に、ひとつの光明がもたらされました。
それは、webマガジン『greenz.jp』が主催された「オフグリッドDIY講座」に参加した先日のこと。藤野を拠点にオフグリッドを広める活動をされている「藤野電力」さんのご案内のもと、自宅の電氣を一部オフグリッド化して暮らしているお宅を四件見学させていただく機会をいただきました。藤野は相模湖の近くで山の中ということもあり、自然豊かな環境でオフグリッドな暮らしをするにはもってこいの場所。その四軒のうち三軒のお宅にあったのが薪ストーブでした。
夕方になって冷え込んできた頃に訪問させていただいたお宅では、薪をくべて火をつけて過ごしていらっしゃったのですが、お家中のすみずみまでとても暖くてビックリ!
この薪ストーブの近くに座っているとカラダの芯から温まっていき、冷え性であることを忘れてしまいます。そして、パチパチと優しく燃える火を見つめているだけで、心も温まっていきます。すると、出てくる言葉も温かく丸くなっていって、その空間が平和になっていくから不思議です。いままで経験したことのないカラダもココロも温まる感覚に、少し戸惑いを覚えたほどです。暖炉や薪ストーブがお家にあると、夫婦喧嘩や家族のいざこざなど起きないのではないかと思いました(笑)
わが家は太陽熱温水器を使って、太陽の光という恵みでお湯を温めてお風呂やキッチンで使い、同じく太陽の力でお料理をするソーラークッカーを使って調理をしていますが、お日さまお風呂もお日さま料理も、薪から感じた似たような幸せ感があります。薪と太陽の両者に共通していることは、地上より上に存在している資源であるということ。これらは遠赤外線を発するので、温め・暖めが得意です。地下に眠っている資源である化石燃料の石油や石炭や天然ガスでは成しえない技と言えるでしょう。再生可能なものは、幸せや平和をもたらすことを改めて感じます!
この日の見学から帰宅して開口一番出てきた言葉は「薪ストーブが欲しい~!」でした(笑)夫にその感動を伝えると興味を持ってくれた様子。しかしここでひとつ問題が…。薪ってものすごい量を使うんですね。たったワンシーズンでもこれ以上の量を使うのだそうです!
こんなに薪を保管しておくスペースはわが家にない…。しかも、この都会でどうやって薪を調達しよう…。遠い田舎からガソリン使って車を走らせて薪を送ってもらったら本末転倒だし…。ということで、木という地上資源を上手に利用できる暮らしは、豊かな山と共にあることが条件となりそうです。都会型のオフグリッドと田舎型のオフグリッドでは、できることが違うことが分かった機会となり、とてもよい勉強になりました!
でも、木を使った暖かさを知ってしまったいま、やっぱり欲しくてたまりません。近所の里山の自然公園では、その土地で間伐した木で作った木炭が安く売られていて、しかも放射能が付着している外側の皮を剥いたものを利用していて、測定もしてくれているので安心して使えます。意外と知られていませんが、放射性物質は燃やすと200倍に濃縮される特徴があります。当初わが家はペレットストーブを導入する予定だったのですが、その灰の始末を懸念して、泣く泣くガス床暖房にしたという経緯があります。しかし、木を利用したエネルギーの暖かさと楽しさを知り、しかも地域密着型の安全な木炭が手に入るという今の状況では、積極的に検討してみてもいいかなと思えてきました。まずは火鉢の導入からというところでしょうか♪都会でのオフグリッド生活三回目の冬は、木という資源を使ったエネルギー利用が始まりそうです!