東日本大震災と原発事故からまる6年が経ちました。このような節目のときに、ぜひともオススメしたい映画があります。それは、先月から公開されている「サバイバルファミリー」です。まだ観ていらっしゃらない方にネタバレしてしまわないように、映画の公式サイトに掲載されているストーリーから引用させていただきますね。
東京に暮らす平凡な一家、鈴木家。さえないお父さん、天然なお母さん、無口な息子、スマホがすべての娘。一緒にいるのになんだかバラバラな、ありふれた家族…。そんな鈴木家に、ある朝突然、緊急事態発生!テレビや冷蔵庫、スマホにパソコンといった電化製品ばかりか、電車、自動車、ガス、水道、乾電池にいたるまで電気を必要とするすべてのものが完全にストップ!ただの停電かと思っていたけれど、どうもそうじゃない。次の日も、その次の日も、一週間たっても電気は戻らない…。情報も絶たれた中、突然訪れた超絶不自由生活。そんな中、父が一世一代の大決断をして東京から脱出することに。
家族を待ち受けていたのは、減っていく食料、1本2,500円まで高騰する水、慣れない野宿。しまいには食料確保のために、必死で野ブタを追いかけることに…!? 一家は時にぶつかり合いながらも、必死で前へと進むが、さらなる困難が次々と襲い掛かかる! 果たして、サバイバル能力ゼロの平凡一家は電気がなくなった世界で生き延びることができるのか!?
この映画の原案・脚本・監督を務められたのは、「ウォーターボーイズ」や「スイングガールズ」などのコメディ映画を世に送りだしてきた矢口史靖氏。「サバイバルファミリー」もコメディ映画なので、観賞中なんども吹き出してしまいます。観客からも笑いがドッと起きて館内が活気に満ちていました。一方で、笑いたいけど笑えない、ここは笑っていいのかな?と迷うような、どこかブラックでシリアスな要素もちりばめられています。改めて今の社会が抱えている問題を考えさせられる、秀逸なプチ社会派のコメディ映画と言えるでしょう。
6年前のあの日、わたしも同じような経験をしました。電車がストップしてしまったので、都内の勤務先から3時間歩いて帰宅。やっとのことでマンションに着いたものの、自動ドアのために扉が開かない!管理人さんになんとか開けてもらって部屋に入れたものの電氣がつかない!照明もエアコンも床暖房もテレビも何もかもつかない!お風呂は電氣ではなくてガスだから大丈夫だと思って給湯パネルのスイッチを押したものの、これも電氣回路のためにつかない!あれもこれもとにかくダメ!電氣がこんなにも暮らしを支配していたとは…と愕然としたものです。そして、翌日からがもっと大変でした。スーパーに行ってもコンビニに行っても食料が買い占められてしまって食べるものがない!お菓子売り場で残っていたおせんべいを見つけて、これもお米からできているからご飯と一緒だと無理やりこじつけて食べたときの惨めさは今でも忘れられません。
お財布の中には何万円というお金が入っていて、金融口座にもたっぷり貯まっているにも関わらず、必要なものや欲しいものが全く手に入らないという初めての経験は、お金さえあれば何不自由なくしあわせに生きていると思ってあくせく働いてきたわたしの価値観をガラガラと崩してくれました。むしろお金に100%依存した暮らしは危険であることを体感したのでした。この経験から、自分たちの家で電氣などのエネルギーやお野菜などの食料を生み出す暮らしをしたいという考えが生まれて、いまのオフグリッド生活に辿り着いています。
この映画のワンシーンで、物々交換でお米をくれるおばさんのところに男性がロレックスの時計を持っていくと、「こんなものじゃ腹の足しにならんでしょうが!」と、怒鳴られて追い返される場面があります。もちろん札束も食べられないため、お金とお米は交換できません。しかし、釣りが得意な男性が魚を持っていくとお米何合分かと換えてもらえます。価値というものは、社会や時代に支えられているだけのものであって、ある日突然変わってしまうものであることがよくわかります。今の世の中は、原価20数円の紙ペラが1万円の価値を持っていることになっていますが、いつ何の拍子で紙クズになってしまうかわからないですよね。
この映画のひとつの軸として、人間の内面の変化があります。それまでデジタルな世界で生きていた鈴木ファミリーが、野草を食べたり野ブタを追いかけたり川の水を飲んでみたりと、生きていくために必死になって毎日を乗り越えていくうちに、軽薄だった家族関係が変わっていきます。一人ひとりが持っている知恵や工夫が開花し始めて、助け合いや相手への関心が育まれ、結束が生まれるのです。アナログでリアルな世界は、人間を人間に戻していき、家族を家族らしく、その人をその人らしくしていくのだと思いました。予告編で出てくる、「すべてがOFFになると、人間はONになる」という一言に、その真実がギュッと詰まっていると感じます。
この映画の設定の場合、わが家の電力自給システムも作動しなくなるので、鈴木家と同じ状況に陥るのですが、サトウ家はあたふたせずに過ごせる自信があります!なぜなら、庭に生えている野草を食べたり、育てた野菜を天日干しにしたり糠漬けにしたり、育てた大豆で味噌も手作りしているので、電氣のなかった頃と同じような食生活だからです。
しかも、ソーラークッカーで調理するのが日常なので、電氣やガスがない生活でも違和感はなく乗り越えられると思います。これからもデジタルではなくアナログな暮らし方を楽しみ、ハイテクではなくローテクなアイテムを選んで、日々生きていこうと思ったのでした♪
☆トークイベント情報☆
3月20日(祝・月)に札幌でオフグリッドな暮らしについてお話しをさせていただきます! 北海道のみなさま、ぜひともご参加くださいませ!お会いできますことを楽しみにしております♪
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本体価格8,700円(税込み9,396円)と送料に、サトウチカのお日さま料理レシピを無料でおつけして販売しております。購入をご希望の方は必要事項をお知らせのうえ、下記のメールアドレスまでご連絡くださいませ。折り返しご連絡させていただきます。
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