「パイライト」は古代ギリシアや古代ローマの遺跡からも発見されていることから、人類の歴史と共にあった鉱物と言えます。13世紀ドイツの哲学者で神学者でもあるアルベルトゥス・マグヌスは、著書「鉱物論」の中でこう記しています。「もし誰かがこの石をきつく握りしめるならば、それはすぐに彼の手にやけどを負わせる」と。これは「パイライト」に秘められたパワーを暗示的に表現していると言えます。

さらに、時を溯ったインカ帝国においては、この石を鏡のように磨き、呪術や預言の道具に用いていたとのことです。また、ネイティブ・アメリカンの間でも霊的な儀式や占いに「パイライト」がよく使われていたとか。おそらく占いに必要な予知能力を高めるために、この石を使っていたのでしょう。あるいは天界との交信を活性化させる媒介として活用していたのかもしれません。

私は「パイライト」は自分の考えに確信を与えてくれる石だと思っています。何故なら、いくつかの考えがあって決断できずにいるときにかぎって、この石のことが気になり始めるからです。そこで、石がしまってある引き出しから「パイライト」を取り出し、手のひらに乗せたり、デスクの上に置いたりします。するとどうでしょう、その場で、あるいは数日のうちに、「私の考えはこれだ!」と確信をもって決断できるようになるのです。嬉しいことにその決断は正しく、後で「良かった!」と心から思えることがよくあるのですよね。

これはいったいどういうことなのでしょうか。私はもうずいぶん以前から次のように理解しています。いくつもの選択肢を抱えて決断を出せないでいる私に、予知能力の高い「誰か」が、そっと正しい決断をうながしてくれるのだと……。この「誰か」とはどんな存在でしょうか? 守護天使? 守護霊? 神様? 表現はいろいろあると思いますが、人間の次元とは異なった、別次元の意志が私たちを正しい方向に導いてくれるのだと確信しています。

このような働きを前提にすると、パワーストーンとしての「パイライト」には「予知能力」を高めることに関連して、他にも様々な効用が期待できそうですよ。ちなみにこの石に関してよく言われている効用は、次のようなことです。何かやろうと決めたときに「自信」と「勇気」を与えてくれる、ネガティブな考えに陥った際の「不安」を解消してくれる、予見できない「危険」から身を守ってくれる、さらには意識を高次に導き、霊感を高めてくれるなどです。

Stone_090216 もし、あなたが「パイライト」と出会い、どうしてもこの石と共にありたいという気持ちが高まったら、それはひとつの縁です。鉱物原石でもアクセサリー用のカット石でも購入されると良いと思いますよ。その際はぜひ、ご自分を冷静に分析してみてくださいね。きっと「確信」が持てない懸案事項を抱えていたり、悩みの迷路にはまっていたり、どうにもならないような不安にとりつかれていたりするはずです。そして、「パイライト」が手には入ったら、石を触りながら気持ちを通わせるようにしてみてください。やがて、さんざん頭を悩ませていた問題に正しい結論が出て、あなたにとってはそれが何でもない問題になっていることに気づくでしょう。