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その霊能力のために、楽屋では霊視を求める先輩芸人たちが行列をつくることもあるという、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の“霊がよく見える”ピン芸人・シークエンスはやとも(27)。『ポップな心霊論』は、彼が人生で見てきた霊たちや霊現象などを紹介していくコラム連載!

 

【僕でさえ、怖いと思った心霊体験】

 

これは僕が関西のほうに遊びに行ったときの話。とあるビルの前を通りかかったんですが、そのとき、そばに止めてあった車のボンネットが、いきなりドーンとすさまじい音を立てました。

 

めちゃくちゃびっくりしたんですけど、そちらを見ても特に何も起きていないんです。

 

だけど、ものすごく嫌な感じがしてきて。それで、これは心霊現象だってわかりました。それも、慣れている僕でさえ、これはやばいと感じるほど。取り返しのつかないことが起きる前に、すぐにその場をあとにしました。

 

それからしばらくたったころ、何の偶然か、そのビルにまつわる怖い話を聞く機会があったんです。

 

そのビルはずっと以前に建て替えられたものだったんですが、それは昔大きな火事があって、たくさんの人が亡くなったから。火元になった7階からは、熱さに耐えかねた人たちが、窓を破って次々と飛び降りてきたとのこと。でもその人たちのほとんどは、残念ながら亡くなってしまったそうです。

 

その話を聞いて気付いたんですが、僕が聞いたあのドーンって音、上から誰かが落ちてきた音だったんじゃないかと思うんですよね。

 

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