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家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。スケートファンならずとも、トーニャ・ハーディングなら知っているという人は多いかも。’94年に起きたあの「ナンシー・ケリガン襲撃事件」の真相を描いた映画が早くもブルーレイ&DVDで登場しました。

 

■『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』Blu-ray&DVD発売中。Blu-ray5,076円、DVD4,104円(価格は全て税込み)。発売元:ショウゲート、販売元:ポニーキャニオン

 

ライバル選手の襲撃事件、直後に開催されたリレハンメル五輪での、靴ひもの不具合を審査員に泣きながら訴えるトーニャの姿は、記者も覚えています。どちらも衝撃的すぎてトラブルメーカーといった印象が残りました。

 

作品はそんなトーニャの半生が描かれています。ゆがんだ愛情の注ぎ方しかできない母親に育てられ、夫のジェフは典型的なDV男。ジェフの友人で襲撃事件に関わっていたショーンは妄想癖の持ち主……。

 

貧困層にいたトーニャはズバぬけた才能と努力で、アメリカ人女性選手で初めてトリプルアクセルを成功させたのに(ちなみに世界初の成功者は伊藤みどり選手)、置かれた環境の悪さゆえにスター選手の道を歩むことができませんでした。

 

その負の連鎖は、悲劇なのにもはや喜劇。トーニャ自身も半ば自嘲気味に自分の境遇を楽しんでいるかのよう。そのようなタッチで本作は作られています。安易な同情など寄せつけない勢いです。

 

現在48歳のトーニャは本作の内容に満足しているとのこと。フィギュア界の異端児が歩んできた強烈人生は、見ごたえ十分でした。