主婦の倦怠感を消す長期休暇&ひとり旅(JINSEIのスパイス!第35回)

【今週の悩めるマダム】

夫は優しく、2人の子どもたちも元気で何ひとつ問題なく順調に育っています。ママ友にも恵まれていて、嫁姑関係も良好。浮気の心配も、私が不倫をすることもありません。でも、この幸福で平凡な日常に対して、理由がなく不満なんです。私はなぜこんなにも満たされないのでしょう。(東京都在住・40代主婦)

 

40代のころ、自分も似たような経験をしました。毎日幸せなはずなのに、終わりの見えない長いトンネルをひたすら進んでいる感じ。漠然とした不安のようなものがつきまといました。動物と違って、僕らは人間ですからね、ついつい考えてしまいます。考えて生きていれば、調整が利かなくなることもあるのです。体と心と頭のバランスが整わない。だから、得体の知れない不安に支配されて身動きがとれなくなってしまうのでしょう。どうして生きているのだろう、と考え込んでしまったり、先が見えなくなって不安になったり。でも、明確な原因があるわけではないので、途方に暮れてしまう。

 

そんななか、ある変化が起こりました。5年前、シングルファザーになったときのこと。突然、幼い子どもを託されて2人きりで生きることになりました。僕は胃潰瘍になって死にそうな思いでしたが、同時に強い使命感が生まれて、息子の子育てに全精力を傾けるようになるのです。するとこの5年間は“得体の知れないモヤモヤ”が不思議なくらいにスッと消え、精神は安定に向かいました。とにかくやらなければならないことがたくさん増えたこと、子どもの心のケアが優先で自分のことなんて考える暇がなかったことが大きな要因だと思われます。つまり、没頭するものがあったおかげで、僕は余計なことを考えないで自分を維持し続けることができたのです。

 

しかし最近、息子も成長し、僕の生活にもゆとりができてきました。すると、またあの“モヤモヤ”がどこからともなく出現し始めたのです。没頭するものがないからこそ、出てくる不満や不安なのかもしれませんね。同じような状況に陥ったフランス人の友達、息子の親友のお母さんがいます。長らく家事・育児に専念してきたけれど、不意に自分が崩壊してしまうような不調を感じ始めたというのです。そこで家族会議をしたところ、彼女はご主人から「家事を離れてしばらくひとり旅に出なさい」と提案されたそうです。

 

そこで僕は彼女に日本をすすめました。何かあった場合、僕の知り合いを紹介できるからです。何も決めない自由な旅に彼女は出発します。なかなかできることではありませんが、それくらい彼女の精神状態が不安定だったのでしょう。かくして彼女は2カ月間、子どもを夫に預けて日本で暮らすことになるのです。その旅の中で彼女は自分の心と向き合うことになります。僕が見ているかぎり、日本に行く前と後ではずいぶんと変わったと思いますよ。どんな人間にも休養は必要です。中途半端な休養じゃなく、人生を改めて見つめ直す、家族ぐるみの壮大な長期休暇プランです。とにかく一度、ご家族と話し合ってみて、人生をリセットしてみてはいかがでしょう。

 

【JINSEIの格言】

同じ状況に陥った僕の友人は、ご主人から「家事を離れてしばらくひとり旅に出なさい」と提案され、2カ月間、単身で日本へ。帰国した彼女は、別人のようにイキイキとしていました。

 

この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします! お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。 ※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。

 

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