「息子が社会に出るとき僕は70歳も目前に……」(JINSEIのスパイス!第49回)

【今週の悩めるマダム】

息子が離婚して子どもを引き取ったのですが、仕事が忙しいという理由で全く面倒をみません。仕方ないので、私と夫が親代わりとなり男の子の孫を育てています。孫は中学生になりましたが、私も70代に突入し、彼が一人前になるまで元気でいられるか不安になってきました。身寄りがいなくなった孫を思うと胸が痛みます。(北海道在住・70代主婦)

 

うちの息子も10歳になったばかりの時に僕が育てることになったのですが、その子も今や高校生になりました。僕ももう還暦ですが、なんとか彼が社会人になるまでは頑張れるかな、と思っています。奥様は70歳で、お孫さんが13歳でしょうか。そうすると、彼が大学を卒業した23歳の時に80歳になるわけですよね。息子さんがなぜ親権を持ったのかわかりませんが、その子の母親と相談をすることが可能なら、そうしていますよね? それができない事情が何かあるということですね? そうだと仮定してお話をしますが、きっと息子さんは自分の子どもの面倒は直接的には見ないと思いますよ。

 

理由は2つあります。1つは仕事が忙しいから、そしてもう1つはそばに優しいご両親がいるからです。僕も忙しかったけれど、子育てができたのは僕が作家だったということも大きいです。毎晩、子どもが寝た後に小説を書いていました。子どもが学校に行っている間に、家事、片付け、買い物、そして残りの仕事をやっていました。フランス在住で、親族はいませんでしたから、自分でやるしかなかったんです。シングルファザーになってまもなく、僕の状況を哀れに思った息子の同級生の親御さんらが手を貸してくださるようになりました。それは本当にありがたかったです。でも、何度、「近くに親がいてくれたら……」と思ったことか。結論から言えば、頼れる人がいなかったことで僕は自力で息子を育てることになったのです。そのおかげで息子との絆は強くなりました。

 

奥様の場合、息子さんは必ず甘え続けるでしょう。お2人が倒れるまでその状況は変わらないかもしれませんね。ましてや、新しい恋人ができて、再婚となれば尚更です。まず、この問題を息子さんときちんと向き合って話し合い、できる限り、父子の時間を作るように仕向けてください。でも、それにはきっと限界がありますし、お孫さんを引き取ることになるかもしれませんね。親代わりがこれからも続くのであれば、一番大事なことは厳しさです。難しいかもしれませんが、厳しく育てないとその子が社会でやっていけなくなってしまいます。僕は自分の息子をそうとう厳しく育てました。不憫だと思うのだけど、それを絶対に顔に出さないで怒るべきところはきつく叱り続けました。

 

来日中、所属事務所のタイタンのスタッフさんが僕らをホテルまで送ってくれたことがありました。その時、息子がきちんと挨拶をしなかったので、僕はみんながびっくりするくらいに怒ったのです。なぜ、挨拶が大事かということを彼が分かるまで、口すっぱく言い続けました。でも、今は誰よりもきちんと挨拶ができますよ。先日、そのスタッフさんが「立派になられましたね」と言ってくださいました。お互い大変ですが、一緒に頑張りましょう!

 

【JINSEIの格言】

今後も子育てを続けられるのであれば、絶対にお孫さんを不憫だと思わないでください。不憫だと思えば思うほど、甘やかしてしまいます。それは結局その子のためにならないのです。

 

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