草食獣と肉食獣の恋も描いた“動物模様”マンガに胸キュン!
(C)板垣巴留[秋田書店]2017

家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。今回は、『週刊少年チャンピオン』で連載中の大人気マンガ『BEASTARS』(ビースターズ)をご紹介します。

 

■『BEASTARS』板垣巴留著/1〜15巻が秋田書店より発売中

 

舞台は二足歩行の草食獣と肉食獣が共存する、全寮制高校。心優しいハイイロオオカミ・レゴシを中心に展開されるファンタジー群像劇です。

 

(C)板垣巴留[秋田書店]2017

 

温かさのあるタッチで描かれる動物たちの学園生活にはほっこりさせられますが、ずっしりと重い現実も横たわります。象徴的なのが、生徒が食い殺されてしまう事件。肉食獣にはいまだに草食獣への狩猟本能が残っているし、それに対する偏見や差別も色濃くあります。レゴシも、事件直後には草食獣から過剰に警戒されてしまいます。

 

シビアな現実はレゴシの淡い恋にも影響が。ドワーフウサギのハルに引かれるも、これは食欲なのか? と悶々と自問自答を繰り返す日々。いっぽうで、偏見を利用して強かに生きている動物もいれば、偏見があるなかでも思いやって絆を深めている動物もいる。男女差別をはじめ、人間界でも同じことは起こっているな、とファンタジーなのに現実の複雑さを思い知らされる、不思議な感覚でした。

 

重さもあるけれど、随所にちりばめられた動物ならではの小ネタにニヤリとしたり、淡い恋模様に胸キュンしたり、動物たちの“人間くささ”に心打たれる良作です。

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