辻家で実際に起こった兄弟間の相続トラブル(JINSEIのスパイス!第66回)

【今週の悩めるマダム】

2人の兄が相続トラブルで揉めています。上の兄は両親が亡くなるまで実家で暮らし、介護をしてくれていました。いっぽう都会暮らしの下の兄は、両親とは帰省のときに会う程度でした。両親の死後、2人の兄は絶交状態に。でも近々、下の兄の娘の結婚式があります。どうしたら2人は仲直りしてくれるでしょうか。(佐賀県在住・50代主婦)

 

あまりお話ししたことがありませんが、実は僕にも弟がいるんです。2歳年下の58歳。彼は離婚をして、子どもはおらず独身です。現在、福岡で母と一緒に暮らしています。その家は僕が母を住まわせるために買った家で、そこに母と弟が暮らしています。父が他界して15年ほど経つのですが、父が残したマンションがいまでも福岡市の中心部にあります。最近になって、そこが建て替えするため、マンションが売れることになったのです。

 

それで最近、弟から“僕が遺産相続を放棄するための書類”が送られてきました。これが面倒なことに、サインをすれば済むというものではなく、在仏日本大使館に出向いて申請をし、さらにはそれを1週間後にふたたび受け取りに行かないとなりません。自分のためにするのなら喜んでやるところですが、書類だけ送りつけられ、「遺産は勝手にこちらが相続する」ということですから、なんで僕がやらないとならないのか、となるわけです。でも、母の面倒を毎日見てくれている弟のことを思うと、そのぐらいのことはしてやらなきゃとも思います。彼が遺産を相続することに、もちろん異論はありません。ただ、最初に「兄貴、こうなったのだけど、僕が相続していいよね?」みたいな一言があればよかったかな、と思います。それが「筋」というものです。そういう思いやりの一言があれば、「当然でしょ。お前には感謝しかないんだよ」という流れに落ち着くわけですから。

 

僕らはこのようなことで仲たがいすることはありませんし、そのマンションの売却金が弟の老後のために役立つなら願ってもないことです。いつも、何よりも、まず弟のことが心配でしたからね。そんな僕らのような良好な兄弟関係でも、「えー、筋が違うだろ、紙切れだけ送ってきやがって」となるのですから、もうちょっと複雑な遺産相続のある兄弟関係では揉めるのも当然でしょう。

 

そこで、奥様。あなたにできることは「娘の結婚式に出て、一緒に祝ってやってほしい」と下のお兄さんから上のお兄さんに連絡させることかもしれません。僕の知り合いに全く同じケースの兄弟がいました。25年もの長きにわたって口も利かない、年賀状もなし、交流ゼロの兄弟。ところが昨年、お兄さんのお子さんが結婚したのです。僕がその弟さんに、「血の繋がった子が結婚するのに顔出さないわけにはいかないでしょう。一緒に祝わせてくれ、と一言連絡したほうがいい」と勧めたのです。渋々でしたが、弟さんはお兄さんに僕が言った通りのメッセージを送りました。そして結婚式当日、長年絶交していた弟を、兄はなんと自分の横に座らせたのです。きっかけは本当に些細なことでいいんです。もともとは血を分けた仲。意固地になっているだけで、仲直りは「一言」で済むのです。

 

【JINSEIの格言】

兄弟間のトラブル解決のきっかけは、本当に些細なことでいいんです。もともとは血を分けた仲なんですから。意固地になっているだけで、仲直りは意外と「一言」で済むのです。

 

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