闇のないホラー映画 牧歌的な村に隠された戦慄の秘密とは?
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家の中で楽しめるエンタメや流行を本誌記者が体験する“おこもりエンタメ”のコーナー。ホラーやサスペンス、サイコスリラーは、記者にとってときどき無性に見たくなる映画ジャンル。今週は、DVDになったばかりの心底ぞっとする怖〜い映画『ミッドサマー』をご紹介します。

 

■映画『ミッドサマー』Blu-ray&DVD発売中。Blu-ray4,900円、DVD3,900円(ともに税別)。発売・販売元/TCエンタテインメント

 

両親と妹が自殺したアメリカ人女子大生ダニーは、失意の中、恋人クリスチャンの研究調査旅行に同行します。行き先は、同級生ペレの故郷、スウェーデン奥地の牧歌的な村。そこで90年に1度の儀式が夏至祭りの中で執り行われるのです。

 

笑顔で迎えてくれる村人たち。しかし、学生たちが立ち会った村の習慣は戦慄するほど衝撃的で、まさに恐怖の始まりでした。

 

カルト集団のような村人の行動は異様で、不安をあおります。しかもずっと白夜で、闇のないホラー映画なのです。でもただ怖いだけじゃないのが、本作の奥深さ。独自の文化や風習を視覚化した建築や絵画は隅々まで美しく、目を凝らして見たくなります。

 

衣装や音楽も、村人の清楚な生活を表現しています。すべてが統制され、安心して暮らしていける村。ある意味ここは理想郷なのでは? そう思わされてしまうところに、洗脳のわながあります。

 

女性たちと何時間もグルグルと踊り続けたり、抱きしめられたりするうちに、居心地がよくなっていくダニー。ラストの笑みは何を意味するのか。公式ウェブサイトにある観賞者限定の解析ページも大変興味深いです。

 

(文:西元まり)

 

「女性自身」2020年9月29日・10月6日合併号 掲載

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