見えないからイメージ広がる 視覚障がい者と暗闇を楽しむ
(撮影:西元譲二)

話題のスポットやエンタメに本誌記者が“おでかけ”し、その魅力を紹介するこの企画。おでかけスポットは、視覚障がい者の案内によって純度100%の暗闇の中で対話を楽しむ「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。積水ハウスとの共創プログラム「対話のある家」が大阪で開催中で、天体観測を楽しむ夕べに夫婦で参加してきました。

 

■ダイアログ・イン・ザ・ダーク「対話のある家」第31回「真っ暗の中で天体観測を楽しむ夕べ」10月26日まで住ムフムラボにて開催。

 

参加者4人で「家」の中へ。視覚障がいのあるぐっちさんとやべっちさんが、「今日は家族になってみんなで過ごしましょう」と案内してくれます。部屋が次第に暗くなり、真っ暗に。目が慣れて何かが見えることはありません。こんなに見えないなんて……。

 

ロープを手に、隣の相手を感じながらソーシャルディスタンスを取ります。壁を伝って歩いて靴を脱ぎ、縁側へ。最初は怖くて「汗びっしょり」という夫。やべっちさんの優しい声に導かれて徐々にリラックスし、安心モードになりました。

 

縁側から庭に下りて、音や声を頼りにみんなと道具で遊びます。そしてみんなで天体観測をイメージし、それぞれの体験を語ります。記者は、この夏見た日本海の満天の星が360度広がったように感じました。もう一人の女性も沖縄で見た星空が見えたと言います。

 

あっという間の約70分で、併設のカフェで参加者と感想を述べ合いました。見えないものをイメージや感覚が補ってくれる不思議な体験。怖さも克服でき、気づきを与えてくれます。会話が弾むのでリピーターが多いのも納得です。

 

(文:西元まり)

 

「女性自身」2020年10月20日号 掲載

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