進路に悩み続けた息子が将来の目標を決めるまで(JINSEIのスパイス!第100回)
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【今週の悩めるマダム】

受験勉強真っただ中の高校3年生の息子が、まったく勉強しません。コロナのせいで学校や塾がしばらくお休みだったせいで、生活が乱れていることも影響しているかもしれません。でも、このままでは志望校どころか浪人まっしぐら。こんな世の中だからこそ、いい大学に進んでほしい。本当に心配です。(神奈川県在住・50代主婦)

 

学業へのコロナの影響は大きいですね。フランスは春に続き、二度目のロックダウンに見舞われました。学校はなんとか再開していますが、子どもたちの進路はコロナにより、大きく妨害されてしまいました。今年の大学入学資格試験「バカロレア」は、驚くべきことに試験そのものがなくなりました。これまでの成績や授業態度などの総合評価によって進学先が決まることになったのです。バカロレアにかけていた学生にとっては大変不利な状況です。

 

うちの子は高校2年生ですが、フランスは日本以上に大学試験が狭き門。なので、中学2年生までに自分の進路を決定し学校に申告しないとなりません。しかし、息子は高校生になっても進路が決まりませんでした。階級社会がうっすらと残るフランス。日本人の子がしっかりした企業に就職するには、学歴がもっとも重要なのです。ところが息子はつい最近まで「パパと同じような音楽の道に進みたい」という夢を捨てきれず、迷い続けていたのです。

 

コロナ禍のこのご時世、ミュージシャンは本当に苦労をしております。コンサートが開けず、CDも売れず、とても音楽で生計を立てられるような世界ではないのです。ましてや人口が日本の半分しかないフランスで、音楽で食べていくのは至難の業……。親としてはなんとかいい大学を出て、安定した企業に就職してほしい。そこで、あの手この手で息子を説得する1年になりました。

 

学校の先生に拙いフランス語の手紙を書いて「息子の将来が心配なので力を貸してほしい」と訴え、仲良しのママ友たちにもアドバイスをもらい、時には直接、息子と対話してもらったのです。昔の家庭教師の先生や現役大学生たちからも助言をいただきました。“フランスで日本人が生きて行くことの難しさ”を息子にわからせるために費やした1年と言っても過言ではありません。

 

僕はご存じのようにシングルファザーの還暦オヤジ。5万人もの死者を出したコロナ感染大国フランスで、絶望の中にありながらも子育てを続けております。コロナだろうがなんだろうが、諦めるわけにはいきません。何度も何度も語り合い、話し合い、導き続け、やっと最近、法律の学校を目指すことを決断しました。彼が僕の前で自分の将来に対する思いを語り出したとき、心の中で号泣しておりました。ここまでちゃんと育ててよかった、と思いました。

 

でも、ここからが大変なのです。目指す大学が超難関で、いまの彼の成績のままでは合格が難しい。いまは、やっと目標が決まったという段階に過ぎません。今後はさらに険しい山を二人三脚で登ることになります。道のりは険しいですけど、簡単な人生なんてありませんからね。お互い、頑張りましょう!

 

【JINSEIの格言】

とにかく話し合い、本音をぶつけ合い、決して甘やかさず、でも常に寄り添いあって、愛情を傾け続ければ、どんな困難でも乗り越えられるはずです。親子二人三脚で頑張りましょう!

 

この連載では辻さんが恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日ごろの悩みにお答えします! お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】(@jinseinospice)、またはお便り(〒112-0811 東京都文京区音羽1-16-6「女性自身」編集部宛)にて絶賛募集中。 ※性別と年齢を明記のうえ、お送りください。

 

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