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「これまでの女性リーダーは大きく3パターンに分類できます。1つ目は組織の中で男性から引っぱり上げられるタイプ。2つ目は政党などに担がれて人気を集める形。サッチャー元英国首相はこのパターンで登場し、後に支持基盤を固めて本格的なリーダーになりました。3つ目は男性政治家の妻や娘がその座を継ぐ、王族に多いパターンです。では小池都知事がどのタイプかといえば、実はどれにも当てはまらない」

 

こう小池百合子都知事(64)を分析するのは、国際政治学者の三浦瑠鵜麗さん(36)。三浦さんは小池都知事のことを「組織ではなく小池百合子個人で活動し、そのスター性や決断力で大衆からの支持も集める。いわば王道のリーダー。日本の政治家では珍しい存在」と話す。都知事選での小池支持は男性が多かったというが、なぜいま全国の女性に受け入れられているのだろうか?

 

「リスクを取った人にはご褒美があるということです。女性からの人気の理由を考えてみると、やはり石原元都知事から『大年増の厚化粧』と言われても、ショボンとせずに立っていたことでしょう。また多少スキャンダラスな話が出てもダメージが小さいのは小池さんが“無理なキャラ設定”をしていないからだと思います。そういう意味ではウソがないように見える。声質もずっと聞いていたいと思わせるもので舛添要一さんのようにイライラさせることはない。こういう女性の主張の仕方があるのかと感じた女性は多いと思います。主婦の方から見れば土井たか子さんのような“異質な”雰囲気もない。記者の質問に『失礼なんじゃないですか?』と答えるかわいらしい面と、毅然とした芯の強い主張とのバランスが絶妙なんです」

 

政界以外の分野にも新しい女性リーダーの登場が期待されるが、その資質とは?

 

「政治家は自分がいちばんかわいいものですが、それでは人気は得られない。とくに小池さんの『利他性の高さ』を参考にすべきでしょう。このあたりは稲田朋美さんとは違うところ。“小池塾”のように、これまで社会で割をくってきた側の女性に気を使ってあげたいと思う部分は重要です。つまり今後の女性リーダーは、後輩の女性を引き上げようとする気持ちがなければダメ。男性にヒラメのように引き上げてもらうのを待っている人ではありません。生理や出産など、女性特有のつらい部分を“見えないところに押し込める”人とも違います」

 

また、「カリスマ的に女性の関心を引きつけるリーダーだけでなく、もともと女性に多い組織内での調整力があるタイプのリーダーも増えていくでしょう」と、三浦さんは語る。

 

「無電柱化を唱える政治家のような“未来志向”がムーブメントになるかもしれません。ゴミ出しとか近所の保育園とか“公共のこと”に関わる時間を持っていることも、リーダーの資質の1つになっていくと思われます。かつて女性の社会進出には目に見えないガラスの天井があるといわれましたが、小池さんに続く女性のリーダーシップには期待しています」

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