今年2月、生活保護受給者の実態が、あるアンケートで明らかになった。それは、病院検索サイトなどを運営する株式会社キューライフと株式会社エス・エム・エスが、医療従事者(医師・看護師・薬剤師)744人に対して行った調査。

 

生活保護受給者の一部が、医療扶助を受けていることから、過剰に受診したり、必要のない量や種類の薬を要求したり、はたまた元気なのに何日も入院する人がいるというのだ。しかし、生活困窮者のサポートなどを行なっているNPO法人ほっとプラスの代表・藤田孝典氏は、この調査そのものに対して「怒りすら感じる」と反論する。

 

「彼らは、確信犯的にそのようなことをしているのではなく、さまざまな理由があって受診しています。薬の過剰請求などは特にそう。本人たちの不安感が強いがために、薬が足りなくなることを極度に不安視します。だからこそ、もらいに来るのはよくある状況なのです」(藤田氏)

 

そして医師であり、ジャーナリストの富家孝氏は「医療従事者のほうが、医療扶助を悪用しているのではないか」と疑問を呈している。

 

「医師といっても、最近の開業医は経営状態も厳しいところが多い。そのため、逆に医療扶助を利用してオイシイ思いをしようとする医師も増えています」(富家氏・以下同)

 

というのも生活保護受給者の医療費は、そうでない人に比べて高額になるケースも多く、国から全額保証されるので食いっぱぐれがない。最近では受給者を専門に扱っているクリニックもあるという。

 

「生活保護受給者よりも、それを見過ごしたり黙認していい思いをしている医療従事者、特に医師のほうに問題があると思いますけどね」

 

必要なところに届かない状況もある生活保護。本当に困っている人には、死活問題だ。