「一般的に、女性は『資格』を持っていたほうがいいと考えています。女性の非正規雇用が60%になるなど、雇用のあり方が根底から変化しています。資格が即雇用につながるわけではありませんが、学歴、職歴にプラスして、自分をアピールできる武器なんです」

 

そう語るのは、ハナマルキャリア総合研究所代表の上田晶美さん。アベノミクスをなかなか実感できない主婦にとって、少しでも次のパート先、次の就職先に有利な履歴書を書きたいところ。そこで、上田さんに加え、386の資格を有するAll About「資格」ガイドの鈴木秀明さん、キャリアバランス代表の弓ちひろさんら“資格の三賢人”に、学びやすく武器になる資格を教えてもらった。

 

【1】実はいまが旬の宅建!

「低金利の住宅ローン、消費増税前の駆け込み需要など、これから不動産業の伸びが期待できます。自宅学習だけで取得できるため、主婦にも人気です」(上田)

 

【2】確実性を求めて医療事務

「処方箋の作成や医療点数を計算するなど医療機関の事務の仕事に必要な資格を。資格を認定する団体が、就職までを斡旋してくれるケースも多いので人気です。また今後は、介護施設の事務を務められる介護事務の資格もお勧めです」(上田)

 

【3】高給狙いで介護職員

「福祉系の仕事はますますニーズが高まります。介護福祉士、ケアマネージャー、社会福祉士への入門となる、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)。ここからステップアップするのが最短距離です」(鈴木)

 

【4】老後不安でFP需要上昇

「年金アドバイザーなど一つの分野に特化した資格もありますが、税金や保険など幅広い知識を勉強できるFP(ファイナンシャルプランナー)は非常に人気です。就職ばかりか自身の生活設計も見直せますし。WEBなどを駆使して、独立開業することも」(弓)

 

【5】事務全般で有利なMOS

「事務系の面接で必ずといっていいほど聞かれるのが『パソコンはできますか?』です。MOSはワードやエクセルを一から勉強できるうえ、教育訓練給付金の対象資格で、取得すれば給付金が受けられます(条件あり)。幅広い職場で活用できますね」(弓)

 

【6】建築ブームでCAD利用技術者が人気

「設計図などを基にして、CADというパソコンソフトを使って図案化する技術を学ぶ。教育訓練給付金対象です。パソコンが趣味で使えるという主婦が、半年の勉強で取得したケースも。ここ10年は、建築事務所などからの発注もあり、即収入につながるケースも多いようです」(上田)

 

【7】“ダイエット系”に鉱脈が

「ダイエット検定などは今後のニーズが期待できます。食育や生活習慣病と食との関連、レシピの考案なども勉強できます。この資格だけでは収入につながりにくいのですが、自分を売り込む際、スポーツジムやエステなどと契約できるチャンスはあります」(上田)

 

【8】“トラブル防止”で評価される食品表示診断士

「食品の偽装などが問題になっていますが、加工品の表示の読み方の勉強をすることができます。よくニュースになっていますし、知識として知っておくと便利です。食料品や飲食業に就くためのサポートにもなります」(鈴木)

 

【9】独立開業も視野に入れインテリアコーディネーターを

「図面を見て、インテリアを考えるばかりでなく、色彩や家具の歴史など、総合的に勉強できます。ハウスメーカーとの契約や独立開業の可能性も秘めていますが、土日や夜の仕事も多いようです。照明コンサルタントなどとの合わせ技も」(上田)

 

【10】地方でこそ求められるウェブデザイン技能検定

「充実したHPを作りたいと思っている地方の個人商店も多い。またその後の更新など、メンテナンスしてくれる人も求められています。自宅でできる作業というのも魅力ですね」(弓)

 

老後におびえて生きるより、今こそ資格を取って積極的な家計防衛を!

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