雑誌編集者として数々の企画を打ち出し、マツコ・デラックスさんらとゲイカルチャーをけん引してきたブルボンヌさん。女装ライターにしてパフォーマーの“彼”にLGBTにまつわるソボクなギモンをぶつけてみた。

 

――同性カップルが育てる子はかわいそう?

 

「ゲイやレズビアンのなかでも、自分たちが子どもを育てることへの賛否は大きくわかれるところなの。反対意見として根強いのは、『同性の両親という特殊な環境は子どものいじめにつながる可能性が高い。その状況を作り出す恐れがあるのにそれをするのは親のエゴである』というもの。

 

当事者たちがそう批判するんだから、一般社会ではなおさらその意見は強いと思うし、その考え方にも一理あるとは思います。ただ、その観点で考えると、じゃあどんな家庭なら子どもを育てていいのか、という話になりますよね。

 

たとえば、超貧乏な家は、貧乏だとからかわれる可能性があるから子どもをつくっちゃいけないかしら?これを極端に突き詰めると、『容姿や体型、職業、年収もそれなりの男女でなければ子どもを持ってはいけない』ということになってしまうんじゃないかしら。それは、私はおかしいと思う。

 

家庭も人生もいろいろだもの。特殊な状況下での子育ては、それゆえのトラブルや葛藤はあるだろうけど、だから気づける大切なこともある。覚悟のうえで全力で取り組むのであれば、私はそのチャレンジを応援したいと思います」

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