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「人気の品を手に入れるには、実は年はじめが狙い目なんです。1~12月の寄付額が控除対象となるため年末は駆け込みが相次ぎ、その反動で年明けは意外と“穴場”。人気の品も簡単に手に入れることができと思います」と語るのは、ふるさと納税ポータルサイトを運営する「さとふる」の青木大介氏。

 

ここ数年で認知度が上がってきたふるさと納税。14年度には年間10万人が利用し、130億円を超える額が寄付されたという。08年の税制改正により始まったこの制度。任意の地方自治体に寄付をすることで地域の特産品などが“お礼品”としてもらえて、そのうえ寄付額から2千円を引いた全額が所得税や翌年の住民税から控除されるというもの。つまり2千円で好きな地域の特産品を大量ゲットできるという、お得な制度だ。

 

しかし控除の上限額が収入や家族構成によって異なることや、確定申告をしなければならないなど複雑そうな仕組みも。これまで利用しなかった人たちの多くは「よくわからない」という理由だったのだ。なぜ、ここへきて利用者が増えているのか。青木氏はこう語る。

 

「15年から控除上限額が2倍になったことや、一部を除いて確定申告が不要な『ふるさと納税ワンストップ特例制度』の導入が大きいですね。さらに『さとふる』ではネット上で上限額を試算できるほか、寄付する際に“ワンストップ特例を利用する”という欄をチェックするだけで手続きが完了する仕組みを取り入れています」

 

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の適用条件は3つ。①15年1月から3月までにふるさと納税をしていない。②寄付した年の所得について確定申告する必要がない。③1年間のふるさと納税先の自治体が5つまで。また控除の上限額は世帯状況によって変わるが、たとえば世帯年収500万円の共働き夫婦で中学生以下の子どもが1人いる場合で約8万円。世帯年収600万円の専業主婦がいる家庭で子どもがいない場合だと、10万ほど。これらをふまえて控除の上限内で寄付をすれば、お礼品のすべて合わせて実質2千円になるのだ。

「今年12月17日からは、東京浅草の商業施設『まるごとにっぽん』内に常設の『ふるさと納税コンシェルジュ』を開設。いつでも対面式で質問できるなど、ますます利用しやすくなっていきます。また各地方自治体もお礼品の充実に力を入れ始めていて、その数も劇的に増えています。来年はさらに人気が高まるとみられます」

 

そこで、本誌はふるさと納税のプロである青木氏に「2016年の狙い目」を徹底調査!

 

「人気は肉。群馬県榛東村の上州牛ステーキセット、茨城県土浦市の佐藤畜産の極選豚、熊本県南阿蘇村の阿蘇あか牛詰め合わせセットはすぐ品切れになるほどの人気。佐賀県嬉野市の佐賀牛すき焼き用肉は2万円の寄付で1キロももらえますが、これは昨年の1.4倍に増量しています。鶏肉も熊本県上天草氏の天草大王精肉セットが2万円で4.5キロ、豚肉は長崎県諫早市の諫美豚が2万円で2.7キロなど、量にこだわるところが増えています」

 

生活に欠かせない米、海産物、野菜などもお得感を感じやすいという。

 

「お米だと、茨城県土浦市のコシヒカリは1万円で15キロ!北海道江差町の3品種食べ比べセットは5千円で『ななつぼし』を含む北海道米を3合ずつ味わえます。海産物では北海道八雲町が1万円で最高ランク毛ガニを2杯、同じく1万円で大ぶりの牡丹海老を18尾提供。北海道鹿部町も1万円でいくら醤油漬け500グラムと極上たらこ500グラムという、かなりの豪華さです。野菜は、北海道せたな町産のじゃがいも4種食べ比べセットが1万円で20キロ。栃木県那須塩原市の新鮮野菜詰め合わせも、1万円で約10キロもらえます」

 

岡山県津山市は1万円で国際ビール品評会金メダル受賞のビールを12本。長野県高森町も1万円で有名な『市田柿のミルフィーユ』2本と『白い針葉樹』1箱をセットにして提供している。そして注目したいのが、食品以外。近年、自治体が地域のことを知ってもらいたいとして、宿泊券や体験型プランなどユニークなものを提供し始めているのだ。

 

「佐賀県嬉野市の1泊2日温泉付きペア宿泊券や、鹿児島県指宿市のリラクゼーションプラン付き1泊2日宿泊券など、旅行に使えるものも出ています。イルカウォッチングができるクルージング券や、ヘリコプターの遊覧券、ゴルフプレー券や、乗馬レッスンなど、各自治体が目につくプランを提案していることも最近の風潮。北海道江差町では、10万円で日本一若いイケメン町長が町内を1日エスコートしてくれるツアーもあって、これは女性に人気です。ちなみに町長は独身だそうです(笑)」

 

上限内で何をもらうか、組み合わせていくこと自体が楽しみとなりそうだ。

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