「人間関係学科の学びのキーワードは、コミュニケーション。化粧や服装、髪形、しぐさなどによるコミュニケーションを『非言語コミュニケーション』と呼び、その人の印象の8〜9割を決めるほどの影響力があるといわれます。つまり化粧は、良好な人間関係を築くためのスキルに直結しているのです」
そう語るのは、駒沢女子大学・人文学部人間関係学科の専任教員、石田かおり教授。同学科では、’14年度より「化粧文化論」なる講座が開かれている。資生堂のビューティーコンサルタントから、15回にわたりスキンケアの基礎知識や、メークの方法を学ぶ、2年生の必修科目。
化粧を通じ、「コミュニケーション力」「社会人の基礎力」「女子力」を磨くのが、この講座の目的なのだという。今後は、就職活動にふさわしい化粧や芸術表現としての化粧なども取り上げられる予定だ。
駒沢女子大に限らず最近、これまでになかったような「学問」を教えてくれる、大学の「珍授業」が人気だという。勉強しようと思えば何でも勉強できるのが、大学のいいところ。各地の大学で行われているユニークな授業には、いったいどんなものがあるのか?そこで、ただいま大人気の有名大学「珍授業」を紹介。
【うどん学】香川大学
’16年、農学部の選択科目として全15回の講義を開講。麺の科学や栄養学、ゆで汁処理問題など、うどんにまつわる幅広い知識を学ぶ。製麺工場見学や手打ち体験実習もあり、期末試験はうどん学検定も。
【恋愛学】早稲田大学
’08年に開講。国際教養学部の森川友義教授が政治学の一環として始めたもので、恋愛を科学的に分析し、“モテ方”を学ぶという。男と女の考え方の違い、結婚、少子化現象まで、その内容は幅広い。
【危機管理学】日本大学
日本大は’16年に新学部「危機管理学部」を開設。警察・公安関係のOBが教師陣となり、地震や津波などの際の避難・救出活動について学ぶ。またテロ対策などについての研究も行っている。
【男性学】京都大学
京都大の全学共通科目。いわゆる「女性学」に反抗する形でうまれた、“男性のための学問”だという。「女性よりも幸福度が低い」といわれている男性が幸せになれる道を授業で探る。
【死生学】甲南大学
’13年にスタート。全15回の講義では、臨床死生学などだけではなく、神話学や映画学専攻などの多彩な講師による講座が行われる。『おくりびと』『銀河鉄道の夜』などを材料に、タブー視される生と死を考える。
ウチの子だって、新しいジャンルを開拓すれば、教授になれるかも!?