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「携帯電話の登場で、中高生も簡単に異性と連絡が取り合えるようになりました。これで、処女率はあきらかに低下したと思うんです」

 

そう話すのは、漫画家でエッセイストの辛酸なめ子さん(42)。古くは家に通うこと、そして手紙を交わすことで愛を深めていた男女。辛酸さんは、携帯電話の進化で恋愛事情も大きく進化したと語る。簡単に連絡が取れる携帯電話が登場したことで、恋愛模様はどのように変化したのだろうか。

 

「携帯電話がない時代、異性と連絡する手段は家の電話。まずは、親が取り次いでくれるかどうかという関門がありました。無事、取り次がれたとしても、居間にある電話だと話の内容が家族に漏れる危険性も。込み入った話をするために電話ボックスに走った人もすくなくありません」

 

辛酸さんが携帯電話を持つようになったのは21歳のときだったとか。

 

「人と待ち合わせをする煩わしさがなくなったことが画期的でした。待ち合わせ時間に遅れても、店に直接行けば、約束した人と会えましたから。その一方、待ち合わせで相手が来ないときの焦燥感やドキドキがなくなったことは少し寂しいことです。映画やドラマでも、男女が会えそうで会えないという展開が、多くの物語を盛り上げてきました。携帯電話が登場する前と後では、人と会うことの重みがまったく違います」

 

また辛酸さんは、人間に芽生えたある欲求が、“恋愛テク”に結びついているとも。

 

「ネットができるようになったことで、人間には“検索欲”が物欲や食欲と同じくらいあることに気づきました。しかも知的なものではなく“あの人の名前なんだっけ?”ということも、すぐに検索する。出会ったばかりで“ちょっといいな”という男性も、その場で検索できます。ブログやフェイスブックを見て、“なんだマザコンじゃん”という“性癖”が見えてくることも。いざ付き合ってみたらとんでもない男だった、という一目惚れの“事故”から守ってくれるかもしれませんが、お互いを知ろうとする男と女の駆け引きや感情のもつれは、希薄になりました」

 

そんな辛酸さんが、今後のスマホの進化と、恋愛模様の変化を次のように予想。

 

「これからのスマホは、脳波のようなものまで飛ばせるようになると予想しています。思っていることが、そのままテレパシーのように相手に伝わってしまうから、非常に危険。今度は、スリリングな男女のやりとりが起こりうるかもしれませんね」