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10月12日、夜10時45分。目黒区の「ホテル雅叙園東京」から、黒塗りの車が、ゆっくりと姿を現した。

 

パッと室内灯が点り、後部座席の窓が開く。そこには暗闇を照らすような雅子さまの笑顔ーー。雅子さまのお姿を拝見したいとお帰りを待っていた人たちへ、労うように手を振られた。

 

この日、皇太子さまと雅子さまは、デンマークが主催した「日本とデンマークの外交関係樹立150周年」を記念する公式行事に、来日していたフレデリック皇太子、メアリー皇太子妃から招待されご出席に。午後5時40分からおよそ5時間に渡り、ホテルに滞在されたのである。

 

公式行事は、レセプション、両国のミュージシャンによるジャズのコンサート、晩餐会と続き、雅子さまはそのすべてに出席された。

 

「滞在時間が5時間を超えるのは、雅子さまが長期ご静養に入られてから、最も長丁場のご公務であったと思います。’99年にベルギーのフィリップ王太子殿下の結婚式に出席されて以来、19年ぶりのことでしょう」(皇室担当記者)

 

宮内庁関係者もこう言う。

 

「式典では4人が並んで座られました。乾杯のとき、司会者の説明不足で、立ってやるのか座ったままなのかはっきりせず、雅子さまは中腰の不安定な体勢で杯を挙げることになってしまったのですが、そのときも笑顔を絶やすことはありませんでした」

 

4ヶ月前の今年6月、皇太子ご夫妻はデンマークをご訪問予定だったが、雅子さまの体調が優れず、皇太子さま単独でのご訪問となっていた。なぜ雅子さまは今回、それほどまでの“ご快復ぶり”を、お見せになることができたのだろうか。

 

11日、フレデリック皇太子夫妻は揃って御所に招かれ、両陛下と昼食を。夜には皇太子ご夫妻が東宮御所にお招きになった。昼餐や晩餐のメニューは、皇后や皇太子妃が作成に携わることになっているという。

 

「美智子さまと雅子さまが、直接電話で話し合われるようなことはありませんが、側近の女官を通して調整されます。当然、美智子さまの的確なリードがあってスムーズに食事の流れができたのではないでしょうか。両陛下がもてなされるのは昼食なので軽いものですが、夜はワインも振る舞われ、おそらくフレンチのフルコースになりますから、雅子さまにとっても大役です」(皇室ジャーナリスト)

 

その晩餐のお出迎えに立ったのは、皇太子さまおひとりだった。宮内庁関係者が話す。

 

「東宮御所での晩餐はデンマーク側の取材陣も多く、皇太子さまがお一人で、玄関までお出迎えされました。ただ、雅子さまは玄関のすぐ内側でお待ちになっていました」

 

続けて、食事会の様子についてこう明かした。

 

「お食事は両皇太子ご夫妻の4人でしたが、懇談の前席とコーヒータイムの後席には、愛子さまも参加されて、デンマーク皇太子夫妻と英語で歓談されていたとのことです。頼もしい愛子さまのお姿を目にされた雅子さまは、翌日の公式行事を前に、前向きなお気持ちを、さらに強くされたのではないでしょうか」

 

美智子さま、そして愛子さまのお支えと雅子さまのがんばりで、笑顔咲くおもてなしとなったのだ。

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