9月25日に「新潮45」の休刊を発表した新潮社。だがその後も、危機が続いているようだ。

 

同誌は8月号で、自民党・杉田水脈衆院議員(51)の「『LGBT』支援の度がすぎる」という寄稿を掲載。そのなかで杉田議員はLGBTについて「生産性がない」と言及。さらに多様な性を認める社会は「『秩序』がなくなり、いずれ崩壊していくことにもなりかねません」と持論を述べ、「私は日本をそうした社会にしたくありません」とも語っている。

 

杉田議員の寄稿には当初から批判が相次いでいたが、同誌は10月号でも「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と題した杉田議員を擁護する特集を組んだ。そのことからも、さらに批判を生んでいた。

 

新潮社は休刊発表の際、「編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めません」とコメント。また「これまでご支援・ご協力いただいた読者や関係者の方々には感謝の気持ちと、申し訳ないという思いしかありません」としている。

 

「『休刊したからといってこれで終わりではない!』との批判が噴出しています。というのも『生産性がない』として傷つけた人たちへの謝罪もなければ、同誌でなぜそういったことが起きたのかという原因を追求する姿勢もないからです。発端である杉田議員もだんまりを決め込んでいる今、『これではトカゲの尻尾切りだ』とする声も後を絶ちません」(文芸評論家)

 

辻仁成(58)も9月26日にTwitterを更新。「LGBTや世論の批判を45休刊でかわすのか?」とコメント。続けてこうつづっている。

 

「言論の自由を何度も盾にしてきた新潮社が休刊で逃げたら編集者魂はどうなる?謝罪意思が本当にあるなら45を続けて議論の中で出口を探せ。社員も読者も作家も納得できん」

 

また杉田水脈議員の文章をキッカケにゲイであると公表した、文学者のロバート・キャンベル(61)も同様にTwitterで指摘。「休刊したからこの問題が終わりでは短絡的です」と述べ、「ヘイトに近い断言や事実がゆがめられたものが、どういう過程を経て出されたのか検証することが大事」と語っている。

 

さらに漫画「テルマエ・ロマエ」の作者・ヤマザキマリ(51)も休刊を批判。実は同誌に「プリニウス」を連載中だったが、今回の休刊を受けてこう述べている。

 

「新潮45がいくら休刊になっても、この顛末の火種となった文章を書いたひとたちが今までと変わりなく、あのような考え方を懲りずにどこかで晒していくのだろうかと思うと、連載掲載の場が失われたことよりも、それがなにより残念だ」

 

Twitterでも《検閲の禁止、言論や表現の自由が規定されており、何人でも出版を行うことができる。でもな~。程度ってもんがあるだろう》《当事者や被害者を貶めて傷つけるような「言論の自由」って、あってもいいんでしょうか》と賛同の声が上がっている。

 

休刊発表後も続く危機、新潮社はどう舵を切るのだろうか。

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