政府は老後の資産形成で「2,000万円が必要になる」とした金融庁の審議会の報告書について6月18日、「報告書を踏まえた質問への回答は控える」とする答弁を閣議決定した。ネットでは非難の声が紛糾している。
各メディアによると、立憲民主党・中谷一馬衆議院議員(35)は年金報告書について2,000万円を蓄える必要性や、貯蓄の方策を政府に問いただしていた。しかし政府が18日の閣議で「報告書は世間に著しい誤解や不安を与え、政府の政策スタンスとも異なる」として、正式な報告書としては受け取らないことを決定。「政策遂行の参考とはしないとしたところであり、報告書を前提としたお尋ねにお答えすることは差し控えたい」としていた。
これまでも報告書については諮問した張本人である麻生太郎・金融担当相(78)が「報告書を受け取らない」という意向を示し、非難の声が殺到していた。
閣議決定とは内閣の意思を示すもの。都合の悪いものを受け取らないだけでなく、答弁も控えるという安倍内閣のスタンス。その違和感からTwitterでは「閣議決定」がトレンド入りするほどの反響を呼び、さらにネットでは「ふざけてる!」として以下のような非難の声も上がっている。
《政治を、議論をサボタージュする政治家など国民は必要としていない》
《働かないことを正当化したんですね》
《勝手なおごりは何処まで続くか!有権者の質が問われ続けている》
実は、これまでも安倍内閣は様々な理由で閣議決定を行ってきた。
「15年5月に安倍首相が『ポツダム宣言をつまびらかに読んでいない』と発言して非難の声が上がると、翌月に『首相はポツダム宣言を読んでいる』と閣議で決定していました。さらに安倍首相の口癖である『そもそも』の意味を間違えているのではと問われた17年5月にも、『“そもそも”には“基本”という意味がある』と 珍決定をしていました」(全国紙記者)
今回もTwitterでは《安倍政権下で乱発される御都合主義なビックリ閣議決定》《みんなでやったことにする責任逃れと自身の無さ! 閣議決定乱発》《閣議決定にも何らかの規制が必要では》と危惧する声も上がっている。