緊急事態宣言の解除に伴い経済活動が再開しつつあるが、医療従事者にとって先行きが明るいとは言い難い状況だ。医師、看護師や介護職ら医療従事者約17万人が加入する日本医療労働者組合連合会の三浦宜子副委員長はこう語る。
「私たちの組合員からは『夏のボーナスが半減される』『定期昇給をストップさせられた』という声も上がっています。医療従事者の多くはコロナウイルスによって業務が激増し、休日出勤も増え自宅に帰らず働いてきたというのに、給料が減らされるというのは耐え難いものです。背景には、病院の経営状況が悪化しているという問題もあります。このままでは、第2波、第3波が来る秋ごろに経営が立ち行かなくなる病院も少なくないでしょう」
東京都医師会の角田徹副会長も第2波への危惧を抱いている。
「第1波を医療崩壊ギリギリで乗り越えられたのは、高齢者の感染が比較的少なく、全感染者のうち2割以下に留まったからです。一方で重症者の8割以上が高齢者でした。第2波で多数の高齢者が感染する事態は、絶対に避けなければなりません」
最前線で働く医療従事者に、手厚い支援が求められている――。
「女性自身」2020年6月16日号 掲載
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