【1】北海道 十勝川・利別川 池田町周辺
【2】北海道 石狩川 札幌市周辺
【3】岩手県 北上川 盛岡市周辺
【4】宮城県 鳴瀬川・吉田川 東松島市周辺
【5】宮城県 名取川・広瀬川 仙台市周辺
【6】茨城県 那珂川 水戸市周辺
【7】埼玉県 利根川・渡良瀬川 加須市周辺
【8】東京都 多摩川 調布市周辺
【9】富山県 常願寺川 富山市周辺
【10】静岡県 安倍川 静岡市周辺
【11】福井県 九頭竜川 福井市周辺
【12】愛知県 矢作川 碧南市、岡崎市周辺
【13】愛知県 庄内川 名古屋市北部周辺
【14】京都府 由良川 福知山市、綾部市周辺
【15】大阪府 淀川 大阪市・兵庫県(尼崎市)など
【16】島根県 斐伊川 出雲市周辺
【17】広島県 太田川 広島市周辺
【18】徳島県 吉野川 徳島市周辺
【19】愛媛県 肱川 大洲市周辺
【20】長崎県 本明川 諫早市周辺

 

分析の結果、河川の氾濫によって、浸水、洪水などの被害を受ける危険性が高いエリアの多くは、やはり本川と支川の合流点に集中。さらに、“海抜ゼロ”地帯が広がる平野部、無堤防区間が長いエリアなどがリストアップされた。

 

MAP以外の河川でも堀越さんが豪雨による氾濫の危険性があると指摘したのが、静岡県の狩野川。

 

「狩野川は天城山系から伊豆半島の中央部を流れています。天城山は降水量が多い地域で知られ、多くの支川が走り、狩野川に合流。とくに、下流域では函南町、三島市付近で蛇行し、大場川や来光川と合流するなど、豪雨によって氾濫する可能性が高いです。また沼津市、三島市、函南町、伊豆の国市韮山の多くが、河川水位より2~5mの低地域なので、大規模な洪水の危険性もあります」

 

堀越さんは、ハザードマップで自分の住むエリアの危険度が低いからといって「決して安心すべきではない」とアドバイスする。

 

「これからの時代、河川流域に住んでいる人は、常に防災意識を持っていたほうがいい。想定をはるかに超える洪水が、いつ家を襲ってくるかわかりません。近年、降水量が増加傾向であることから、ひとたび河川が増水すれば、一気に堤防を越水し、決壊する可能性がある。これまでの基準による堤防では対応が不十分。想定を超える洪水被害の危険性が、 今後ますます高まってきます」

 

自分の命は自分で守る─―。こんな当たり前のことを再認識しなければならない時代なのだ。

 

「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載

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