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7月29日放送の『おはよう日本』(NHK)で、緊急避妊薬の導入を巡る課題について紹介された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、「予期せぬ妊娠」に悩む若年層が増えているという。いっぽう、番組で紹介された男性医師の発言が物議を醸している。

 

「一斉休校や外出自粛が長期化し、交際相手や異性と過ごす機会が増えたことなどが要因のようです。性暴力の被害やパートナーが避妊に非協力的といったことから、“望まない妊娠”で悩む10代からの相談が増えています」(全国紙記者)

 

コロナ禍で浮き彫りになった性問題を受けて、産婦人科医やNPO法人による団体「緊急避妊薬の薬局での入手を実現する市民プロジェクト」は21日に厚生労働省へ要望書を提出。

 

医師の処方箋がなくとも薬局で緊急避妊薬を購入できるよう求め、避妊についての知識をつける性教育の充実化などを訴えている。

 

番組は団体が要望書を提出した際の会見の様子や、産婦人科医の意見を紹介。呼びかけ人の女性医師は「安全で迅速に緊急避妊薬を入手できる環境整備はコロナ禍で急務」とし、「女性だけの問題ではなく、日本社会全体の問題として捉えて頂けたら」と求めていた。

 

いっぽう日本では、緊急避妊薬を入手するにはハードルが高いという。

 

「性交後72時間以内に緊急避妊薬を服用することで、高確率で妊娠を避けられるといいます。国内の市販化を巡っては、乱用の懸念などから17年に時期尚早として見送られました。国内で入手するには、医師の診療と処方箋が必要です。また公的保険の対象外で高額なため、若年層には手が届き辛いといった問題もあります」(前出・全国紙記者)

 

そんななか、服用の“慎重論”として男性医師のコメントが取り上げられた。

 

VTR出演した男性医師は「日本では若い女性に対する性教育、避妊も含めてちゃんと教育してあげられる場があまりに少ない」と言及。続けて「緊急避妊薬が容易に手に入りすぎてしまうと、『じゃあ次も使えばいいや』という安易な考えに流れてしまうことを心配する」と述べた。

 

しかし「性教育が足りないのは若い女性」とも受け取れる発言だとして、Twitterでは非難の声が広がっている。

 

《性教育は男女共に必要ですので、十分な教育を普及させつつ薬を購入できる制度を整えるのでは駄目なん……?》

《ていうか女性だけの問題にしないでほしいよ この現状は男女関係なく社会の問題なんだからさ〜 だったら性教育をもっとできるように政府や教育委員会に働きかけてよね 尽力している人たちがたくさんいるのに、それで片付けられるのは報われないしだから日本は遅れてるのさ》

《NHKニュースで、緊急避妊薬を薬局で買えれば「安易に使うようになるのではないか」って言っていたけど、その発言がもう日本の性教育や認識が遅れていることを露呈してしまっているよね。心配するのはそこじゃなくて、女性が使わなきゃいけない状況に追い込まれてるのが変なんだよ!》

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