橋本会長の会長就任について自民党中堅議員は「貧乏クジ」と評したという 画像を見る

東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長に就任した橋本聖子新会長(56)は19日午後、所属する自民党に離党届を提出した。

 

各メディアによると、同19日午前に自民党本部で行われた二階幹事長との会談後、記者団に対し、参議院議員は辞職せず、自民党も離党しない考えを示していた橋本会長。「疑念を持たれないよう、中立性やIOCの憲章にのっとって、しっかりと行動していくことを心がけていきたい」と語っていたが、野党から批判が続出。橋本会長は党幹部らと協議の結果、一転、政治的な中立性を明確にする必要があるとして離党する意向を固めたという。

 

しかし、現役の参議院議員である橋本会長がオリンピック憲章の掲げる政治的中立性を確保するには、離党では不十分ではないかとの声が各所から上がっている。

 

前東京都知事の舛添要一氏(72)は18日、Twitterで橋本会長の就任に言及。橋本会長が“父”と慕う森喜朗元会長(83)とのやりとりを示し、橋本会長が国会議員を続けることに疑問を呈した。

 

《私は都知事のときに組織委の森会長と東京五輪の準備を進めたが、森さんの健康状態もあって、万が一のときを考えた。そのときの了解事項は、政治家が就任するときには国会議員の職は辞するということであった。そうしないと、五輪憲章がうたう政治的中立性が担保されないからだ。今回は例外なのか》

 

東京都の小池百合子都知事(68)も“参戦”。各メディアによると、19日の定例会見で橋本会長の離党や議員辞職について問われると、小池知事は「分かりやすい形が望ましいのではないでしょうか」と回答。

 

オリンピック憲章を引き合いに、「私はこれ(政治的中立)を大切にすべきところと思っておりまして、議員を続けられるというご判断をされておられるようですけど、参議院の本会議が開かれる、会長も続けられるというと、いろいろ政治的な判断もいろいろされるというふうに思うんですね」とくぎを刺したという。

 

SNS上でも、橋本会長への疑問の声が相次いだ。

 

《橋本聖子、建前でも(与党)離党も、議員辞職もしないとだと思うけど。》
《議員辞職してしがらみの政治色から離れて、国内外の状況をしっかり見極めて正しい判断を期待したい。》
《でも、議員辞職はしないのでしょ? それでは離党しても「政治的中立」などありえないだろう。》
《そもそも選考自体が透明性があったとは思えない。そうした一連の過程の中で大臣は辞めても組織委会長と国会議員の兼任ができるとなると、政治が介入しやすく中立性が保てるか不安。だからこそ離党だけじゃなく議員辞職した方がいいと思うのだが。いささか中途半端》

 

まだ議員は続ける橋本会長だが、果たして“中立”は保たれるのだろうかーー。

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