■免疫力は40歳でピーク時の半分ほどに
実は、免疫力のピークは18歳前後。働き盛りの40歳でも、免疫力はピーク時の半分ほどになっているというのだ。
厚労省が発表した昨年7月時点での新型コロナウイルスによる年齢別死亡率を見ても、60代から急激に高くなっている。
ワクチンの効果を高めるためにも、重要な免疫力。それを高めるカギは、「ミトコンドリアを活性化させること」だという。森下教授が続ける。
「ミトコンドリアとはいわば、細胞の中にあるエンジン。細胞を動かす原動力です。
ヒトは、およそ37兆個の細胞でできています。その細胞に必要なエネルギーの90%以上を、ミトコンドリアが作り出しています。さらに、免疫反応全体のバランスをとる司令塔でもあります。
ですからミトコンドリアを活性化させると、細胞が元気になります。そして免疫力アップにつながるというわけです」
では、ミトコンドリアを活性化させるにはどうすればいいのだろうか。教授は7つのポイントを語ってくれた。
「まず1つ目は、運動をすることです。体を動かすことで、細胞が活性化されます。ただ、やりすぎは禁物。細胞を活性化させるためには、適度な運動であることが重要です。軽いジョギングや20分程度の散歩、家でできる簡単なエクササイズなどで十分です。
2つ目は、十分な睡眠をとること。7~8時間くらいが理想です。そして3つ目は、体を温めること。細胞を活性化させる体温は、36度前後といわれています。ただ筋肉量が落ちると体温も下がるので、高齢者は低くなりがち。なのでたとえば湯船につかったり白湯を飲んだりしていると、基礎体温が上がります。毎朝検温する習慣もつけましょう」
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