「(オリンピックを続けることについて)車の制限であるとか、テレワーク、そして正に、皆さんのおかげさまによりまして、人流は減少していますので、そうした心配はないと思っています」
東京都で、新型コロナの新規感染者数が過去最多となる2,848人を記録した7月27日。菅義偉首相(72)は会見で、冒頭のように話した。
「オリンピックを中止する選択肢はあるのか」との問いにも「人流も減っていますし、そこはありません」と念を押した菅首相。そのいっぽう、東京都について「まずは4連休を含めて、人流も含めて分析していくことにしました」と話す一幕もあった。
菅首相は「心配ない」というが、果たして安心できるだろうか? 例えば16日、「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長(72)は「急に人流も下がって、ということを私も願うが、リアリティーとしてはそうはならない」とコメント。
また尾身会長は、20日に出演した『news zero』(日本テレビ系)でも「このままのスピードで感染が広がってしまうと、人流の抑制や接触の機会の抑制ができないと医療の逼迫がまた起きてくる可能性が極めて高いです」と“人流は減少していない”との見方を示している。
さらに今年6月、『株式会社ネクストレベル』が「テレワークを導入できているか」と調査したところ、約70%が「以前と働き方は変わっていない」と回答したという。続いて今月、『日刊工業新聞』は「テレワークの実施率は20.4%」とも伝えている。「人流が減ったりテレワークが増えたり」とは、どうも思われないがーー。
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