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ガソリンや電気・ガスの料金が上がっている。ガソリンは、7月から1リットルあたり158円前後で高止まりしている。昨年5月には125円台だったので、1年余りで30円以上、値上がりしたことになる(’21年8月18日・資源エネルギー庁)。また、大手電力や大手ガス会社は軒並み、9月分の電気・ガス料金を引き上げると発表した。そんな、燃料費の高騰について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれたーー。

 

■ちりつも節約で生活を守ろう

 

おもな原因はワクチン接種の進んだヨーロッパや中国、アメリカなどで経済活動が再開し、原油価格が高騰したこと。コロナ不況の日本にも高騰の波が押し寄せ、マイカーが“生活の足”である地方の方や、コロナ対策でマイカー利用が増えた方に厳しい状況です。

 

また、発電の燃料である液化天然ガスや石炭などの価格も高騰して、大手電力や大手ガス会社は軒並み、9月分の電気・ガス料金を引き上げると発表しました。一般的な使用量の家庭では、東京電力ホールディングスは8月比138円上がって1カ月7,098円。関西電力は86円高い6,826円。ガス代は、東京ガスで94円上がって4,742円、大阪ガスは96円高い5,424円です。

 

燃料費の値上げは、給料が上がらない昨今、本当につらい。しかも、電気代が上がったからといって、エアコンを使わないわけにはいきません。利用しながら節約する方法を考えてみましょう。

 

まずはガソリン代から。「GOGOガス」や「e燃費」といったガソリン価格を調べるサイトがあります。これらを利用して、自宅付近やよく通るルートに、安いガソリンスタンドを探しましょう。いくら安くても遠いと、余計なガソリンを使ってしまうので注意して。

 

また、料金の払い方を工夫しましょう。いつものスタンドが決まっていれば、会員制度や提携のクレジットカード利用などで割引があります。「次回〇円引き」といった特典付きのレシートも、忘れずに利用しましょう。

 

さらに、急発進急ブレーキは事故のもとだけでなく、燃費にもよくありません。ガソリン代節約のためにも安全運転を。

 

次に、夏の電気・ガスの節約は、エアコンの見直しが効果的です。フィルターは掃除していますか。実は私も少しサボっていて、ほこりがたまっていました。月1〜2回フィルターを掃除すると、年約860円節約できます(資源エネルギー庁)。こまめなメンテナンスを。

 

併せて、室外機も点検しましょう。まわりに落ち葉がたまっていませんか。また、室外機に当たる直射日光は、電気代がかさむ原因になります。よしずや室外機用の日よけパネルなどを使って、日光を遮る工夫をしましょう。

 

なにより節約の基本は、一緒に暮らす家族や夫婦が仲よくすること。一緒に出かけるとガソリン代が、同じ部屋で過ごすと電気代が節約できます。巣ごもり時間は一緒に節約について考えてください。

 

コロナ不況はまだ先が見通せず、給料が上がる気配はありません。自分の生活は自分で守る、小さな節約を積み重ねていきましょう。

経済ジャーナリスト

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