「今日の仕事は、楽しみですか。」「今日の仕事は、楽しみですか。」……。
白バックの画面に大きく浮かび上がった黒文字のメッセージが、通勤途中の人々に語りかける。10月4日、JR品川駅のデジタルサイネージをジャックした広告が、ネット上で物議を醸している。
話題となっているのは、「株式会社AlphaDrive」がソーシャル経済メディア「NewsPicks」と事業統合した法人向け事業のリブランディング広告。企業の人材育成や組織活性化、新規事業開発を支援してきた同社の事業を強化していくことをアピールするものだ。
NewsPicks執行役員でAlphaDriveのCEOも務める麻生要一氏はTwitterで、品川駅に掲出された広告の写真とともに、こう意気込みを呟いた。
「今日から、品川駅コンコースを全面ジャックして僕らのメッセージを発信していきます。/今日の仕事は、楽しみですか。/ビジネスに衝動を。ビジネスに鼓動を。/AlphaDrive/NewsPicksが吹き込んでいきます。/品川駅を歩くみなさま、ぜひ注目してみてください!」
10月4日に投稿されたこのツイートは、5日19時時点で1.1万リツイートを超え、引用リツイートは9,292件にのぼった。
仕事への情熱を問いかけたポジティブでシンプルなメッセージだが、この広告の掲出が始まったのは、休み明けで憂鬱な気分になる人も多いであろう月曜朝の通勤ラッシュ時。それだけに、SNS上では“憂鬱になる”といったネガティブな意見が相次いでいる。
《品川駅の社畜回廊、まさにディストピアな赴きがある。凹んでいるとき、こんなの見せられたら一歩も動けなくなるんじゃないか》
《品川駅のやつすごい。1984とかゼイリブの世界》
《この広告あると知ったら、確実に品川は避けますね。朝からこんなもん見せられたら病む》
《このご時世で通勤させられてて、品川駅で降りる人間(オフィスワーカーが多い)で、これをポジティブに受け取れる人ってそういないんじゃないか》
《もし出勤中にこんなん新宿で見せられたらロマンスカーで箱根行くわ》
麻生氏は、今回のリリースについて「企業の中で働くすべてのサラリーマンと、すべての企業経営者に対して。/必ず変革する。/不退転の覚悟を表明し、懇親のラブレターを送ります。」とも語っていた。
果たして“懇親のラブレター”は本当に人々の心に届いているのだろうか?