■苦境で語る“3つの悩み”
Yさんはこの5年間、1人で暮らしている。フリーターで現在30歳の彼女には3つの悩みがあるという。一つ目は精神面だ。
「心の調子に波があって、ひどい時は起き上がれないこともあります。いまだに人がたくさんいると、不安で耐えられません。『これはおかしい』と思って、3年ほど前から心療内科に通っています」
二つ目は「統合失調症になるのでは」という不安だ。
「『私も母のようになるのかな』と考えてしまいます。統合失調症が悪いのではなくて、自分が変わっていくのが怖いんです。
実は母に会うことが怖くて、もう3年ほど会っていません。心療内科の先生は統合失調症を予防する薬も処方してくれていて、『あまり考えすぎないようにしましょう』と言ってくれています」
そして、三つ目は経済面だ。
「私には学力もスキルも、お金もありません。それに精神的にも不安定です。こういう状態で非正規雇用から抜け出すのは、努力では解決できないように感じています。ハローワークでも、なかなか仕事を見つけられません。おまけに今はコロナ禍ですからね……」
Yさんは「元をたどると、父がコネを使って進路を変えたところから私の人生はおかしくなりました。父の高圧的な言動も、私の精神面に大きな影響を及ぼしているように思います」という。最後に複雑な心情を吐露した。
「中学生になるタイミングで、私の人生は私のものではなくなったと感じています。コネなんか使わないで中学校に行きたかった。もしかしたら高校も大学も何事もなく卒業して、今頃正規で働けていたのかもしれない。あくまで仮定の話ですが……。でも、どうしてもそう考えてしまうんです」
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