■処方薬より作用の強い市販薬には要注意!

 

〈のどの痛み〉

「咽頭痛はオミクロン株に顕著な症状で、3日ほど続くケースが多いようです。処方薬では、炎症を起こす体内の酵素を抑えるトラネキサム酸が主成分の『トランサミン』が挙げられます。代用できる市販薬は『ペラックT錠』。効能は処方薬とほぼ一緒です」

 

〈せき〉

「クリニックでは、中枢神経に作用するデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が成分の『メジコン』が一般的です。当院では漢方薬の『麦門冬湯』も出します。市販のせき止め薬は、デキストロメトルファンを医療用メジコンと同量配合した『メジコンせき止め錠Pro』や『新コンタックせき止め』があります。せきがひどい場合は、麻薬性鎮咳成分であるコデインリン酸を含む『アネトンせき止め錠』や『パブロンSせき止め』がいいと思いますが、必ず用法容量を守りましょう」

 

〈食欲不振〉

「ウイルスに感染してかぜ症状を引き起こすと、胃酸の分泌が悪くなり、胃がムカムカして食欲不振になることも。このときは『ガスター10』を出しています」

 

薬局やネット通販でも入手できる漢方薬を活用することでも、オミクロン株に対応できるという。

 

「微熱が出た場合は、体を温め、免疫力も高めてくれる『葛根湯』を、少し症状が重くなったら『麻黄湯』で対処。さらにせきが出るなど呼吸器系に問題が生じたら肺炎予防で『十全大補湯』を組み合わせます」

 

オミクロン株の感染拡大を前に、私たちにはこれまでの変異株とは異なった対応の仕方が求められている。十分な感染対策を徹底し、いざに備える心構えをもって、この第6波を乗り切ろう。

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