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SNS上において本名もしくはメインで利用するアカウントとは異なり、匿名で投稿する別アカウント、いわゆる「裏アカ」。企業が就活生を対象に、「裏アカ」を調査する動きが広がっているという。

 

6月6日に配信された「47NEWS」(共同通信)によると、企業から委託された調査会社が、調査対象である学生のアカウントを割り出し、投稿内容をチェックする作業を担っているという。

 

調査の手順はまず、企業が就活生の履歴書情報を調査会社に送付。次に調査会社のスタッフがTwitterやInstagramの検索機能を用いて、履歴書に記載されている名前や誕生日を入力。このようにして、就活生のアカウントを絞り込んでいくと伝えられている。

 

「『裏アカ』の定義は様々ですが一般的に、公には言えない内容をつぶやく目的で作る人が多いようです。その一方で、愚痴や誹謗中傷といったモラルが疑われるような投稿も散見されています。また人によっては1つにとどまらず、複数の『裏アカ』を持っている人もいます」(ITジャーナリスト)

 

前出の記事内で、リサーチ業務などを手がける「株式会社企業調査センター」の角田博事業部長は「一つのSNSでアカウントが見つかると、他のSNSアカウントも芋づる式に探すことができる」と言及。さらには、「高学歴で立派な経歴でも、ひどい内容を発信している人もいる。まるで無法地帯だ」とも指摘している。

 

一方で、このようなSNSを通じた就活生の“人格把握”について、同社は「企業側が採用プロセスで学生に同意を取っているので、法的に問題はない」と説明しているという。

 

このような企業の動きに、ネット上では理解を示す声が上がっている。

 

《裏アカで合法の範疇なら別に良くね?》
《就活生も応募企業についてネットなどを調べるように、企業も雇用したい人物をネットなどで調べるのは問題ないと思います》
《身辺調査をするなど、当たり前でしょ。民間の企業なんだから、採用するのも、採用しないのも、社内基準があるのも、なにも悪くない》

 

しかし就活生の採用選考のためとはいえ、プライベートで利用しているSNSにまで踏み込むとはーー。そのような企業の動きに懸念も浮上している。

 

「従業員によるSNSの投稿がきっかけで、企業が炎上したケースはこれまでも報告されてきました。ですがこのような調査はチェックする範囲を超えて、就活生のプライベートに触れてしまう可能性もあります。さらに複数のアカウント作成が可能なことから、いたずらや悪意を持った人物が“なりすまし”を装う恐れも考えられるのでしょう。不必要に就活生が不利益を受ける危うさも、孕んでいるのではないでしょうか」(前出・ITジャーナリスト)

 

このような懸念点もあることから、企業の「裏アカ」調査に否定的な声も。

 

《これ、出身地や親の職業、思想信条と同レベルで採用差別案件じゃね?》
《人違いやなりすましの可能性があるし 本人に知らせないでこんな調査をするのは 非常に不透明 基準を明らかにするべきでは?》
《なりすましアカウントで他人を蹴落とすことも可能になるのでは……?》

 

また企業独自での調査ではなく、外部委託という手法に不信感を抱く人もいるようだ。

 

《履歴書情報を外部に流すんだ…》
《裏垢掘り出すのは問題ないとしても 就活生は委託先の調査会社への履歴書情報の提供に同意してるのかな?》
《いや、職安法上グレーだからって、調査会社とは言え個人情報を他業者に回して調査させるとか、そっちの方が「無法地帯」なのと違うかな》

出典元:

WEB女性自身

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