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8月18日10時半ごろ。閑静な住宅街にある自宅から現れたのは、ベージュのスーツ姿の生稲晃子議員(54)だった。

 

「旧統一教会の関連施設を訪問していたと報じられた件について、お話をうかがえますか?」

 

本誌記者が声をかけ続けたものの、生稲氏はなぜかニコニコとほほ笑むだけで言葉を発しようとしない。秘書とともに黒塗りの車に乗り込み、去っていったーー。

 

安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件以来、自民党の政治家たちとの蜜月ぶりが続々と明るみに出ている旧統一教会。7月の参院選で初当選を果たした生稲氏も、萩生田光一政調会長(58)に連れられ、公示直前の6月に旧統一教会の関連施設を訪問していたと報じられた。

 

本誌が直撃した1時間ほど後、生稲氏は自民党本部で「統一教会の関連施設という認識はなかった」と釈明した。

 

「この前日に生稲議員の事務所から“旧統一教会の関連施設を訪れたのはスタッフの判断だった”とのコメントが出ていましたが、生稲さん自身がこの問題に言及するのは初めてでした。

 

日本中が関心を寄せている出来事ですから、本来なら初めから事務所任せにするのではなく、自分の言葉で話すべきだったと思うのですが……。それに釈明中も時折笑顔を見せたり、“訪問時は暑かったので顔を直すことに必死で……”などと語ったり、あまり危機感を覚えているようには見えませんでした」(政治部記者)

 

元アイドルという肩書や乳がんとの闘いを乗り越えたという経歴を持つだけに、生稲氏は当初は自民党の“目玉候補”だった。

 

「選挙中のメディアのアンケート調査に、同じく自民党の朝日健太郎議員(46)の回答と酷似した内容を提出したことが波紋を広げていました。ほかのアンケートにもほぼ無回答で提出していましたが、これは事務局責任者のミスだとしています。有権者からは生稲議員の“芯のなさ”を批判する声が上がっていました」(前出・政治部記者)

 

そもそも生稲氏が出馬したのも、自らの“確固たる意志”というわけでもなかったようだ。

 

「生稲さんの出馬は、萩生田さんが主導しています。というのも、萩生田さんと参院幹事長の世耕弘成さん(59)は“おニャン子クラブ世代”。『生稲さんはいいよねえ!』と2人で盛り上がり、派閥会長の安倍さんに相談すると『いいんじゃないの』と返答があり、出馬の話がまとまっていったそうです」(自民党関係者)

 

萩生田氏らに流されるがままに出馬し、釈明も求められることになる選挙活動を経て議員となった生稲氏。前出の自民党関係者は、身内ながら冷ややかな目線を向ける。

 

「国会が閉会中ということもありますが、永田町で生稲さんを見かけたという話も全然聞かないし、支援者回りをしているという話も聞きませんね。生稲さんと同じくタレント出身の三原じゅん子さん(57)は、当選後しばらくは実績を残せずにいましたが、地道に活動を続けた努力が実り、厚労副大臣などの役職を務めています。

 

生稲さんも今回の件に腐らずにやってほしいとは思いますが、萩生田さんや派閥の先輩議員の言うことを受け入れるばかりの現状を見ると、政治家としての信念があるとはとても思えません」

 

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