■「想像もできないほど傍若無人。本当に悔しい……」
「犯人たちには時計を3本盗られていましたが、母は建物のどこに何があるかわからないから、それが原因で何度も殴られたのかと思うと耐えられません。守れなくてごめんと、自分を責めました。
この建物にはお金は置いていませんでしたし、財産もほとんど持っていないおふくろが狙われたなんて、実行犯はもちろん、ルフィとか呼ばれているという指示した犯人たちも絶対に許せないです。
きっと上からの指示で、『抵抗したら殴ってもかまわない』と言われていて、そのとおりにしてしまったのでしょう。殴られた老人がどうなるか想像もしていなかったのか……。私たちの年代の者には想像もできないほど傍若無人です。本当に悔しいですよ……」
実行犯たちはSNSで「日当100万円以上」といった法外な報酬をうたう「闇バイト」を見つけ、応募したという。彼らにフィリピンの収容施設から犯行を指示していたとされるのは渡邉優樹(38)、今村磨人、藤田聖也、小島智信(45)の4人の容疑者。
「もともと彼らは被害総額60億円にのぼるといわれている特殊詐欺の実行グループのメンバーで、’19年にフィリピンで拘束されたのです」(前出・社会部記者)
被害者の葬儀が行われたのは2月5日。その翌日に、今村・藤田両容疑者の強制送還が決定したのだ。
犠牲者のためにも、その家族のためにも、一日も早く犯人たちに法の裁きが下ることを祈るばかりだ。
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