岸田首相が進める「国民負担率50%超」で少子化は加速! 年収500万円の手取りは20年で33万円も減っている
画像を見る 【詳報】20年で33万円減った手取り額

 

■重すぎる負担でむしろ少子化は加速

 

生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんはこう指摘する。

 

「税金や社会保険料などが上がっていっても、受けられるサービスは下がっていく印象です。たとえば医療分野では、昨年、一定以上の所得がある75歳以上の医療費の自己負担割合が、1割から2割に増えています。

 

毎月支払っている介護保険料も、値上げの一途。2000年度に始まった介護事業ですが、当初の1号被保険者(65歳以上)の介護保険料基準額は全国平均で月2911円でした。それが現在は6014円と倍増しているのです。介護保険の自己負担も、来年度には原則1割負担が2割になることが議論されています」

 

第一生命経済研究所のレポートによると、国民負担率が1%上がるごとに、潜在成長率が0.11%下がり、中長期的な経済成長率が抑制されると報告されている。

 

「高い負担は手取りを減らします。すると、将来への不安が出ることから、少子化を加速させるとともに、老後への備えも減らしてしまう。企業業績にも影響を及ぼし、経済活力を衰退させます。

 

そうした状況を防ぐため、社会保障のスリム化も重要です。たとえば“子供の医療費は無料だから”と緊急を要さない病状でも医療を受けてしまうケースもあるので、せめてワンコインを徴収して、過剰な医療を抑制する。

 

また、高齢者でも、ある程度の所得があれば医療費の負担割合を上げるなどの、バランスも必要です。社会保障をスリム化し、家計も企業も減税し、自由に使えるお金を増やすことで、経済成長を促すのが得策と考えます」(島澤さん)

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