‘25年4月に開催が予定されている大阪・関西万博。それをめぐる自民党議員の発言が10月10日に報じられ、ネットで物議を醸している。
現在パビリオン建設が遅れている大阪・関西万博。10日、自民党本部で二階俊博元幹事長(84)が本部長を務める大阪・関西万博推進本部が開かれた。
「朝日新聞デジタル」によると推進本部では、工期の遅れについて出席議員らから「人繰りが非常に厳しくなる。超法規的な取り扱いが出来ないのか。工期が短縮できる可能性もある」「災害だと思えばいい」といった意見が上がったという。
また記事によると推進本部事務局長の松川るい議員(52)は会合後、“非常事態であるから、残業時間規制について必要ならばなくすべき”という意見は多かったと説明。これらについて政府側は、検討を否定したという。
「パビリオン建設を間に合わせるためには、長時間労働を強いることも厭わない」と言わんばかりの自民党議員たち。しかし、大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」であり、サブテーマは「Saving Lives(いのちを救う)」「Empowering Lives(いのちに力を与える)」「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」だ。
また大阪府の公式サイトには、同万博の「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマについて《持続可能な社会を、国際社会が共創していくことを推し進めるものです》と綴られている。
これらの理念とも相反する自民党議員の提言。そのため、SNS上ではこの提案が上がったという事実に対し、厳しい声がこう上がっている。
《脱法ブラック残業を押し付けるこの万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、サブテーマは「いのちを救う」 「いのちに力を与える」 「いのちをつなぐ」》
《テーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」の万博でこれやろうとしてるのブラックジョーク効きすぎてる》
《今時のブラック企業でもそんな事言わんぞ》
《こんな国民が望んでもいないことで、率先して国がブラック化してくのやめてくれって。自民党員が主張、政府は断ってるから、主張してる議員らのヤバさが際立つが》
また、「災害だと思えばいい」という発言についても、《あの大震災のとき、あの洪水のとき、被災者がどんな思いだったか想像もできないのだろうか》《各種災害の被災者の方に失礼な発言だと思わないのかね》《災害だと思えばいいって、本当の被災地をバカにしてる》との声も。“非常識発言”は怒りを買っているようだ。