「遊べる本屋」をコンセプトに全国307店舗を展開する小売店「ヴィレッジヴァンガード」(以下、ヴィレバン)。様々ジャンルの書籍や雑貨、おもしろグッズ等を販売し、サブカルチャーを牽引してきた。
ところが、あるクリエイターが12月19日にXで告発した“被害”が物議を醸している。このクリエイターの投稿によれば、ヴィレバン側からグッズ化を依頼され、2度の打ち合わせや各関係者への確認を行っていたとのこと。しかしヴィレバン側からの連絡が途絶えてしまい、グッズ化の話は頓挫してしまったというのだ。
この投稿は瞬く間に拡散し、Xでは“同じ被害を受けたことがある”と訴える声も散見された。
《初めてグッズ化のお話を頂いて喜んでたら、それ以降音沙汰無しで自分のイラストはダメなんだってトラウマになったことある。私だけじゃなかったんだ》
《俺の時も向こうから誘ってきて打ち合わせして十何種類のグッズ画像サンプルまで用意してもうあとリリースするだけってとこでぶん投げたから異論なし》
また、この投稿を受けて、仕事の依頼が来るも連絡を長期間放置されるなどぞんざいな対応を受けて、最終的に断ったことを告白する別のクリエイターもいた。
数々の反響が寄せられたこともあってか、このクリエイターは12月21日にXを更新。ヴィレバンのEC営業部の部長から正式に謝罪を受けたといい、被害を訴えた元の投稿を削除したと報告。そのいっぽうで、ヴィレバン側の体制を改善するよう求めたという。
この件について本誌が22日にヴィレバンに取材を申し込むと、商品本部の担当者が対応してくれた(以下、カッコ内は担当者)。
まずクリエイターの告発内容について事実関係を問うと、「メール等のやり取りがあったのは事実です。ですが先方とのお話もあり、ご迷惑をお掛けしてしまいますので、詳細は控えさせていただきます。ただ、やり取りに関してこちらの連絡が遅かった面もありましたので、その点についてお詫びはいたしました」と回答。
また、「こちらからSNSの投稿を削除してくださいとの依頼は全くしておらず、ご本人のご判断で削除されたのだと思います」との説明があった。
いっぽうXでは、このクリエイター同様に“オファーを持ち掛けられるも連絡が途絶えて頓挫した”との訴えが複数あった。
こうした訴えに対する見解を問うと、「随時、社内体制や事実かどうかも含めて確認を取っている段階です。先方にご迷惑がかかってしまうこともあるので、コメントは差し控えさせていただきます」と述べるにとどまった。