■スターフライヤーが明かした「避難時は機内に」の理由
ペットのキャビン内への同伴は可能でも、非常時にともに避難できないのはなぜなのか? スターフライヤー社に問い合わせたところ、広報担当者は次のように明かした。
「機内の同伴サービスを行うために多数の調整を行い、ペットを指定の範囲内のケージに入れて手荷物扱いをして乗せることで、このサービスを実現することができました。
ただ手荷物は緊急時に脱出する際、機内に置いていかなければなりません。こちらにつきましては、どの航空会社でも同様で国によって定められています。スターフライヤー個社の判断で変えることはできず、そのため非常時に、ペットを一緒に連れて避難することができません」(以下・カッコ内は広報担当者)
さらに、広報担当者は「『動物の命と荷物は違う』という声が上がっていることは把握しております」として、こう続けた。
「今後ご意見を踏まえつつ、弊社の中でもできることを考えていきたいと思っています。皆様の声が航空業界全体に届けば、サービス向上のために『非常時にはペットも一緒に避難を』という案を検討するきっかけになり得るかもしれません。ただ行政によって制限がかかっているため、なかなか変えることが難しいところではあります」
いっぽう「FLY WITH PET!」にはリピーターもいるほど、反響が大きいようだ。
「サービスを利用されているかたからは、『隣で常に様子を確認できるので安心感がある』というお声をいただいており、コンスタントに毎月ご利用されているかたもいらっしゃいます。貨物室で離ればなれではなく、そばで一緒に旅を楽しむことができるという点に魅力を感じていらっしゃるのかなと考えております」
今回の議論が、人にもペットにもよりよい航空機の在り方につながるかもしれないーー。