■ベッド、タンス、本棚などは“川の字”に配置
「寝室はまず、出入り口となるドアの前や、倒れたときに出入り口を塞いでしまう位置に家具を置かないことです」
そして、寝室は就寝中の被災も想定しなければいけないから、ベッド、特に頭、枕の上や周囲には「倒れかかってくるものを置かない」こと。窓側にも頭は置かないほうが望ましい。リビング同様、ガラス飛散防止シートを。
間取りに合わせて、耐震性の高い家づくりも必要となる。
「いきなり全部屋を耐震仕様にと思うと大変ですから『1カ月1アイテム』を目指しましょう。たとえば転倒防止の『スーパータックフィット(転倒防止用固定具)』は1コ1千~2千円程度で購入できます。そのほかの耐震グッズとあわせても、月3千円程度で耐震化できる。
いまからですと、12月までに12カ所の耐震化が、年間3万~4万円程度で可能なんです。
今年は『コツコツ防災』をぜひ実践しましょう」
たとえば、1月は冷蔵庫、2月は食器棚……というふうに、コツコツと、確実にやっていこう。
また、最近では多くの市区町村などで、耐震化のための「住宅耐震補助」事業が行われている。
高知県黒潮町の場合は、「南海トラフ地震」対策として旧耐震基準の1981年以前に建てられた木造住宅を対象に①耐震診断の費用は無料、②耐震設計に最大30万円の補助額、③耐震工事に最大125万円の補助額と、かなり手厚い事業となっている。
「各自治体で条件や補助額が異なってきますので、積極的に問い合わせてみてください」
国崎さんが教える「ベッドと倒れたタンス、本棚が“川の字”に」などの各部屋の間取り&耐震化の「コツコツ防災」を実践して、自分と家族の命を守ろう。
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