■健康を害さずに食費を削る節約術8カ条で、実質年金増額を乗り越えよう
だからこそ、さらなる節約となれば、支出の3割近くを占める食費に手をつけるしかない。健康を害さずに食費を削る節約術を柏木さんと内山さんに解説してもらおう。
【1】セール品を冷凍保存
「SDGsの観点から、イギリスでは食材の冷凍保存を政府が推奨しています。安売りの肉類、魚、野菜などがあれば多めに買って、冷凍保存しておくといいでしょう」(柏木さん)
また、横浜市の調査では1人当たり年間1万8千円の食品ロスがあると報告されている。 「食材を無駄にしないことが、求められます」(柏木さん)
【2】ドラッグストアを積極利用
「基本的にドラッグストアは薬や生活用品で利益が出せるので、食料品やお菓子、冷凍食品などを非常に安く提供しているケースが多くあります」(柏木さん)
【3】米や味噌はふるさと納税
自治体に寄付をする代わりに、寄付額から2千円分を引いた税額が控除され、返礼品を楽しめるふるさと納税。
「その返礼品は、日持ちする食材を選ぶと食費の節約に。私の場合、東北のブランド米15kg1万5千円、味噌半年~1年分5千円、鹿児島の焼き豚180g×3個1万円などを利用しました」(柏木さん)
【4】アプリを駆使
「多くの人がスマホを持っているのだから、家計簿アプリやチラシアプリを利用してほしいです。
家計簿アプリは入力も簡単で、食費にどのくらいかかったのか、仕分けして計算してくれます。
チラシアプリを利用すれば、登録した生活圏のスーパーなどの特売品や、特売チラシの比較機能などで、商品ごとの地域最安値がわかったりします」(柏木さん)
【5】急きょ必要な品はコンビニで
定価販売の多いコンビニよりも、安売りで品数の多いスーパーを利用したくなるが……。
「スーパーは店舗が広く、レジで並ぶ時間でレジ前の割引商品に手を出したりするなど、予定外の買い物をしてしまいがちです。明確に欲しいものがあれば、コンビニのほうが結果的に節約できることも多いのです」(内山さん)
【6】割引に目を奪われない
スーパーなどでは、1把100円のにらを、2把180円で割引販売しているケースを見かける。
「たくさん食べるなら単価の安いほうを選ぶべきですが、余らせるリスクがあるなら、多少割高でも1把を買うべきです」(内山さん)
日々の細かい節約で、“実質年金減額”を乗り越えよう。