7月7日投開票の東京都知事選で2位と躍進した広島県・安芸高田前市長の石丸伸二氏(41)。
メディア対応が連日のように物議を醸すなか、石丸氏がネット番組に出演して“真意”を明かした。
石丸氏は7月10日、YouTube番組『ReHacQ』に出演。様々なやり取りがかわされるなか、番組中盤で、司会者の高橋弘樹氏(43)が「なぜ選挙戦当日の開票特番であんなブチ切れてたのか、ちょっと教えてもらっていいですか。感じ悪くないですか?」という直球の質問を投げかけた。
高橋氏の指摘する“ブチ切れた開票特番”とは、石丸氏が中継で出演した7月7日放送の『Mr.サンデー“七夕決戦”都知事選SP』(フジテレビ系)のこと。司会の宮根誠司(61)や元乃木坂46・山崎怜奈(27)の、公約について都政と国政の比重を問う質問に対し、石丸氏は「前提のくだりがまったく正しくない」などと質問にそもそも取り合わず、冷笑したり逆質問するなど態度を見せ、“高圧的”との指摘が相次いだ。
そうした一連の言動を受け、高橋氏は“感じの悪い”言動の意図を石丸氏に問いかけると、石丸氏はこう説明した。
「僕、常にコミュニケーションの基本として“ミラーリング”するんですよ。善意に対しては善意で返すし、敵意に対しては敵意をちゃんと返す」
「1番距離を取るのが楽というか、最適化しやすいっていう思いがある」
続けて「雑な質問してくる者に対しては 相応の対応をする。でも、雑な質問に雑に答えたらぐちゃぐちゃになるんで、そこは僕の方でうまく整理をする」と言い、「相手が真剣に調べてきてるときには、それに見合った回答をちゃんとクオリティを担保して返すようにします」と解説した。
高橋氏が「突き放して答えてるのは質問者の方がやや敵対的に来てたから?」と質問を重ねると、石丸氏は「敵対とまでは言わないかもしれんけど、雑なんですよね。“今更それ聞く?”みたいな」と質問者の準備不足を指摘。「それこそ政治家の一掃とはっていうのを、そんなんだって告示前の、共同記者会見で掲げてるんですよ。なぜその時にメディアは聞かない、そして報じない。“終わってからそれ聞くの?”っていうのは最初にものすごい違和感を覚えました」と自身の冷ややかな対応について胸の内を明かした。
それに対して高橋氏は「笑顔で大人の対応して、噛み砕いて言って、イメージ良くする」戦略もあるのに、なぜそうしないかを再び質問。
すると石丸氏は「それは絶対取らない」と即答し、「それこそ政治がつまんなくなってる諸悪の根源だ」と持論を展開。地上波のテレビなどのオールドメディアは「紋切り型のステレオタイプの一問一答にしたくてしょうがない」と言い、お決まりのコメントを求められているのが透けて見えるが、それは「有権者が求めてるものじゃない」と考えてると発言。
2位という選挙結果について聞かれることに対しても「“勝ち負け”という視点がすごく小さい」とし、石丸氏に投票した約165万人の票を“勝ち負け”で測ることは失礼であると指摘した。
逆質問を織り交ぜるなどの石丸氏独特の受け答えがネット上で”石丸構文”と揶揄されていることに対しては、「あれも一周回って、僕は全然構わない。むしろ”いいぞ、もっとやれ”って」と発言し、何かを言っているようで何も言っていない“進次郎構文”と揶揄される小泉進次郎氏(43)との対談も「全然やります」と積極的な姿勢を見せた。
批判や揶揄も受け入れる理由について「僕は政治のエンタメ化に真剣」だといい、誹謗中傷があったとしても「自分の個の利益と社会の利益を分けて考えるので、自分が嫌な気持ちになるのも確実なんですけど、社会の利益があまりにも莫大なので許容する」と発言。政治に興味を持つ人が増えればそれが「本望」だと明かした。
山崎を“論破”した真意を明かした石丸氏。《石丸氏に質問や、他の人への質問でもそうだけど、予め下調べしてから、質問するべきだと思います》と共感する声もあったいっぽう、Xやネット上では、疑問の声が相次いでいる。
《ミラーリングの本質を致命的に誤解している上、これでは弁解でなく責任転嫁しているだけになる》
《言い分が恐ろしい 「善意には善意で返し、敵意には敵意で返す」 自分の崇拝者には恩恵を与え、少しでも懐疑的な態度を示す者には、説得・理解を得るのではなく容赦なく切り捨てる》
《人によって態度を変えるのね 周りをYESマンで固める独裁者の臭いプンプン》
《若い方から質問されても冷たく返す姿勢は変わらない。 確かにコメンテーターとしてあの場にいたタレントはそぐわないかもしれない。 だけど政治に疎い方から質問を受けても丁寧に受け答えができるのが政治家じゃないかな。 敵意があるなら敵意でというのは大人がする事ではない》