9月16日、ヤマハ発動機の日髙祥博社長(61)が静岡県磐田市の自宅にて包丁で切りつけられ軽傷を負った。静岡県警磐田署は、同居する娘で無職の葉菜容疑者(33)を殺人未遂の疑いで緊急逮捕したと発表。日髙社長は「就寝中に被害にあった」と話しており、抵抗した際に左腕を15センチほど切るケガをしたが、命に別条はないという。
事件は娘が「父親に殴られた」と110番通報し、駆けつけた警察官によって発覚した。警察は娘の認否を明らかにはしていないが、親子間で何らかのトラブルがあったとみて、いきさつや動機を調べている。
ヤマハ発動機といえば静岡県磐田市に本社を置く、オートバイメーカー。日本を代表する企業のトップが被害者となるショッキングなこの事件をテレビ各局は揃って報じた。そのなかで、フジテレビをキー局とするニュースネットワークであるFNNが日髙社長に対して単独取材をおこなった。
「FNNプライムオンライン」によると、日髙社長は事件があった日の翌16日午後5時にFNNの取材に応じたという。ニュース映像を確認すると、FNNのリポーターが自宅らしきマンションから出てくる日髙社長を直撃。カメラを向けられた日髙社長は、「お騒がせしてすみません。プライベートなことですし、警察も捜査中なので、あんまり言えないんですけど、報道されているのは事実です」とコメントした。
ただ、この直撃の際、日髙社長が出てきた建物ははっきりと映し出されていたのだ。映像では、ほかにも自宅と思われるマンションの外観や、マンションの周辺にパトカーが集まる様子を捉えた住民提供の動画が紹介されたが、そこにも建物へのモザイクはなかった。
他局もこのニュースを映像付きで報じたものの、いずれの局も自宅の映像は使用していない。日本テレビ系のニュースサイト「日テレNEWS NNN」で、自宅マンションらしき建物を映した場面はあったが、画面全体にモザイクをかけ、場所が特定されないような配慮がなされていた。そんななか、被害者の自宅を“唯一”映し出したフジテレビに対して、批判が殺到している。
《フジテレビは自宅に直撃する事もマンションにボカしを入れない事も配慮が無さ過ぎるけどな・・・》
《磐田なんて大きく無い町だしこの映像でマンション特定だぞ》
《関係者の自宅に取材、そのまま映す、大谷選手の一件を何も反省していない。一個人のプライバシー、セキュリティーを何も考えていない会社だということがよくわかった》