「総理の振る舞いとしてはふさわしくない」辻元清美氏はトランプ大統領対応に苦言…高市政権に女性識者4人が激辛エール
画像を見る 坂東眞理子さん「反対意見も排除しないで、国民が安全・安心を得られる日本を作ってほしい」

 

■昭和女子大学総長・坂東眞理子さん 積極財政は諸刃の剣。物価高に喘ぐ声に耳を傾けて

 

「世界経済フォーラムによると、日本のジェンダーギャップ指数(男女間の不均衡)は、148カ国中118位。女性が活躍できないことが常識の日本で女性首相が誕生したことは、海外からも驚きをもって受け止められています。

 

1960年、スリランカで世界初の女性首相が誕生し、サッチャーさんやメルケルさんが続き、四半世紀以上たってようやく日本が追いついたことは、大きなことだと思っています」

 

こう語るのは、昭和女子大学総長の坂東眞理子さんだ。かつて官僚だったころ、高市首相は当選したばかりの国会議員だったという。

 

「はっきりとものを言う方、熱心な勉強家という印象が残っています。朝5?6時から仕事を始めると聞いていましたが、最近、ニュースになったように午前3時からというのは、さすがにありませんでした(笑)。

 

それだけ高市総理は張り切っているのだと思います」

 

そのため、物価対策のスピード感が求められるなか、年内にガソリン税の暫定税率が廃止されることとなった。だが、経済対策には不安も残るという。

 

「積極財政、金融緩和政策を掲げ、国債、つまり借金を増やして投資するという方針です。これではさらなる円安を招きかねません。

 

一部の企業にはプラスに働くかもしれません。しかし多くの人たちが、円安を起因とした輸入品やエネルギーの高騰による物価高に苦しめられているのです。

 

高市さんと同じように“積極財政・減税”などを掲げていた、英国では3人目となる女性首相のリズ・トラスさんは、マーケットにNOを突きつけられ、在任期間がわずか49日だったことも忘れてはなりません」

 

一方、隣国との関係に目を向けると……。

 

「韓国の李在明大統領は苦労人で勉強家です。高市さんも、2世、3世、4世が多い政治家の世界で、地盤看板カバンがない非世襲議員で、2003年には落選も経験した苦労人。李大統領と共通する部分もあり、お互い大人な対応をしているので、現在のところ安堵しています。

 

心配なのは中国との関係です。

 

中国の一般の方々にも反日感情が高まっている状況下、トランプ大統領には防衛費増額を伝え、所信表明演説では防衛費をGDP比2パーセント程度にする目標達成時期を、2027年度から2025年度に前倒しするとしています。

 

さらに台湾有事が、集団的自衛権を行使できる『存立危機事態』になりうると発言しました。戦争に近づいてしまわないのか懸念しています」

 

だからこそ、多くの意見を取り入れ、反対意見も排除しないでほしいという。

 

「高市さんには、コアな支持層ばかりでなく、反対意見も排除せず、多くの国民がサステナブル(持続可能)な安全・安心が得られる日本を作ってほしいです」

 

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