高市早苗首相(写真:時事通信) 画像を見る

内閣発足以降、各メディアの世論調査で、高い内閣支持率をキープする高市早苗首相(64)。12月11日には、総額約18兆円という大規模な’25年度補正予算案が衆院を通過したが、この前日、れいわ新選組・大石あきこ衆院議員(48)がこの予算案に噛みついた。

 

10日の衆院予算委員会。大石氏は、’25年度の国の税収が80兆円を超える見通しであることや、実質賃金が下がり続けていることに触れ、「これだけ(税金)取ってるんですから、消費税一律5パーセント減税やってください」と求めた。

 

高市氏は、「食料品の軽減税率を2年間に限定して引き下げる選択肢は排除していない」としつつ、「5パーセント減税」を否定。すると、大石氏は以下のように訴えた。

 

「高市総理の人気が高いと言われ、内閣支持率も高いと言われているけど、まだ国民の皆さんがその本性を知らないですよね。ですから、やっぱり、“高市内閣増税緊縮やないか”ということを、国民の皆さんにお伝えしなければいけない」

 

ここで、大石氏は「12の増税・緊縮リスト」と題したパネルを掲げた。パネルには、「消費税減税はやらず防衛増税(’27年1月開始で調整)」「介護保険料の自己負担を2倍に(年内に方向性)」「介護処遇改善1万円(補正予算)」など、大石氏が増税や負担増、歳出が足りないと指摘するトピックが並んでいる。

 

続けて、「れいわ版 補正予算組み替え動議案」と題したパネルに持ち替え、高市氏が掲げる“積極財政”を批判。「れいわ版」では、歳入として「消費税ゼロ(-10.5兆円)」「ガソリン税ゼロ(-1兆円)」「特例公債の追加(58.86兆円)」、歳出で「国民一律10万円給付(24.70兆円)」「奨学金チャラ(3.10兆円)」「教員1.5倍増(0.76兆円)」など、高市政権下で成立した’25年度補正予算案を、はるかに凌駕する“積極ぶり”を強調していた。

 

大石氏は、組み替え案に「教員1.5倍増」を明記した背景を、「学校現場で労基法違反が続いているからです。学校の先生は1分も実際休憩を取れないんですよ。学校の先生は少なくとも45分の法定の休憩時間を取れなければいけない」と説明。

 

直後に松本洋平文部科学大臣(52)に対する質疑に移り変わるのだが、ここから大石氏の“口撃”が始まる。

 

まず、大石氏は「(’22年の文科省の実態調査では)休憩時間も調査している。小学校の先生の10~11月の休憩時間が23分だったんです。法定で45分の休憩が義務付けられているのですから、休憩時間自体は労基法に当てはまらない雑なものも足して23分なら、これは労基法違反ですね?」と追った。

 

松本氏は、「教員の皆さまには厳しい環境の中、崇高な職務に就いていただいており、心から敬意を表したいと思います。委員のご指摘は、ちゃんと休憩時間を取らせたい、労働条件を改善したいという趣旨だと承知しております。労働基準法で定める休憩時間は、使用者が労働者に権利として労働から離れて自由に利用する、利用することができる時間を示しており、同法34条により、校長等には教員に対しこの休憩時間を与えることが義務付けられています。一方でご指摘の教員勤務実態調査は、校長が教員に休憩時間を与えたかどうかではなく、実際に業務から離れたと回答した時間がどれぐらいあったかを、教員の自己申告により調査したものです……」と答弁を始めたのだが、大石氏からは「長くないですか?」と注意が飛ぶ。

 

枝野幸男委員長(61)からも「端的に答えてください」と促され、松本氏は「校長が休憩時間を与えていないといった労働基準法違反であるとは、直ちに言えるものではないと考えております」と結論を述べた。

 

いっぽう、大石氏は「もうほんまもういい加減にしてくださいよ。国会の外の人たちは学校の先生が休憩取れてないこと知ってますよ。で、“労基の調べとちゃうんや”みたいな話?それ、先週私が文科委員会で、“その調べはあかんで”と。労基法に基いた操作じゃないものが含まれていると言ったんですよ。それをなんか逆に取って……。そんなん通用しませんよ」と追及。

 

大石氏が発言を続ける最中、手を上げて何かを述べようとする松本氏だったが、大石氏は「手上げなくていいですよ」とあしらい、「高市総理に聞きたい。この文科大臣とのやり取り見て、やっぱり学校の先生が休憩取れてないという現状を改善したいと思います。このような文科大臣の姿を子供たちに見せたら恥ずかしいでしょう?」と尋ねた。

 

しかし、高市氏が答弁を求められたにもかかわらず、松本氏は再び挙手しようと試み、大石氏は「ちょっとちょっとちょっと!なんで手上げてるんですか!?」「ルール知ってるんですか!?」と激怒。結局、高市氏は「文部科学大臣に答弁させます」と松本氏に振り、大石氏の怒りのボルテージはさらに高まる。

 

「ちょっと待ってください!ちょっと待ってください!ちょっと待ってください!ちょっと待ってください!だって、私は……。委員長、ちょっと待って?私は高市総理に……」

 

議場が騒然とする中、枝野氏が「総理にお尋ねになったことを、総理が文部科学大臣に答弁させるとおっしゃったので、まず文部科学大臣に答えていただきます!」と答弁を続行させようとしたが、大石氏は後に引かない。

 

「違いますよ!総理がどう思うかを聞いたのに、何で文部科学大臣が、総理がどう思うかを聞けるんですか!」

 

そして、発言の機会が与えられた松本氏は、「これは文部科学省の所管であり、ぜひ私に答弁させていただきたい。おっしゃったように溝があることは私としても大きな課題と受け止めています。なので、今年9月の指針に、改めて指示をしているところであり、同時に、文部科学省が教育委員会向けに実施する調査に関しても、各教育委員会が所管学校における休憩時間確保のために、どのように取り組んでいるかを把握する予定であります」と答弁し、「先ほど、できればこれも一緒に答弁したかったところです」と締めた。

 

ただ、大石氏は、「真っ黒なのに、そんな答弁をセットにしたからって免罪なんかされませんよ。そのために私の時間を使わないでください。高市総理に、こういうやり取りが恥ずかしいと思わんかってことを聞きたかったんですよ。だって、国会の外で学校の先生の現場は労基違反そのものやって、みんな知ってますから。なのに調査って、もう寒いだけですよ」と最後まで不快感を示していた。

 

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出典元:

WEB女性自身

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