12月15日、東京・赤坂の高級個室サウナ『サウナタイガー』で座席や壁が焦げる火災が発生。個室入り口付近で倒れている男女が発見され、病院に搬送されるも死亡が確認された。警視庁は店の管理体制に問題がなかったか捜査を進めていて、非常ボタンが機能していなかったことや、木製のドアノブが外れていたことが明らかとなっている。
この事故で亡くなったのは、美容室を経営する松田政也さん(36)と妻の陽子さん(37)。政也さんのSNSには夫婦の仲睦まじい様子や、幼い我が子を抱く写真が投稿されており、彼の知人からは“悲痛な声”が聞こえてきた。
「報道で初めて政也さんが亡くなったことを知りましたが、いまだに信じられない気持ちでいっぱいです」(政也さんの知人)
この知人は数回、政也さんと美容関係の仕事を一緒にしたことがあり、“とても気さくな方だった”と話す。
「政也さんは美容専門学校卒業後にヘアサロンに入社。その後、独立して’22年に現在の美容室を立ち上げて、“白髪染めに定評があるヘアサロン”として人気店となりました。サロンワークと並行して取り組んでいたのが、“美容師向けセミナー”。全国から幅広い世代の美容師さんが政也さんからテクニックを学ぶため、足を運んでいました。
“白髪染め”をセールスポイントにした背景には自身のお店に大人世代のお客様を集客するためでもありましたが、それ以上に“若いスタッフ”のことを考えていたようです」
政也さんは自分だけではなく、“若いスタッフに顧客がつくようにしたい”と口にしており、
「白髪染めの理論を若いスタッフに教え、稼げる道筋を作りたかったのではないでしょうか。周囲からアドバイスを求められた際も分け隔てなく丁寧に対応していて、“サロンのオーナー”というより“いいお兄さん”のような存在に見えました」(前出・政也さんの知人、以下同)
後輩思いだった政也さんはもちろん仕事もデキる人で、
「政也さんは美容師さんにありがちな“アーティスト”派ではなく、“理論”派でしたね。話すと早口でアイディアがどんどん出てくるタイプで、とにかく頭の回転が早い印象がありました。
当時は仕事熱心な印象だったので、結婚のことも小さなお子さんがいたことも報道で初めて知りました。本当に周りの幸せを考える人だったので、このような形で亡くなられたことはショックで仕方がありません……」
人望があり、周囲の幸せを第一に考えていた政也さん。失った悲しみは計り知れないーー。
画像ページ >【写真あり】「周囲の幸せを考える人」「後輩思い」「いいお兄さん」サウナ火災で亡くなった松田さん夫妻 (他3枚)
