1月27日公示の衆議院選挙を目前に、26日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日系)で行われた7党の党首討論。生放送で各党首の議論が交わされたが、高市早苗首相(64)が“台湾有事”に言及した一幕が注目を集めている。
番組が週末の24日、25日に行った世論調査では、「選挙で最も重視する政策」として外交・安全保障が39%を記録。景気・物価高対策、年金・社会保障制度に次いで、3番目にランクインした。
国民から高い関心が寄せられているとして、司会の大越健介キャスター(64)は「“弱肉強食化”してるとも言われるこの世界、特にいま日中関係もよくありません。これをどう生き抜きますか」と高市氏に見解を求めた。
すると高市氏は「ロシアのウクライナ侵略に始まり、それからまたロシアと中国の関係、非常に緊密ですね」と切り出し、「北朝鮮とロシアの関係も緊密ですね、いずれも核保有国。そこに日本は国土を構えているという現実があります」とコメント。
その上で外交を強化する必要があるとし、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)の経済安全保障分野を進化させる意向を示した。高市氏は「イタリア、イギリスなどとも次期戦闘機の開発を共同でやっていますから」とも語り、「日米韓、日米フィリピン、日米豪に加えてですね、できるだけ幅広い国と共同で取り組んでいくべき対策をとり始めています」と強調していた。
番組で7党首全員が見解を述べた外交・安全保障問題。中道改革連合・野田佳彦共同代表(68)や日本維新の会・吉村洋文代表(50)、国民民主党・玉木雄一郎代表(56)と続くなか、順番が回ってきた共産党・田村智子委員長(60)が「いま直面している問題は、力の支配を現にやっているアメリカ」と指摘した。
田村氏はアメリカがベネズエラを攻撃し、グリーンランド領有を主張していることを挙げ、「(日本が)ひと言の批判もできなくて、これでは東シナ海での力による現状変更、これを批判する立場を失いかねないですよ」と主張。
また、「同時に日中関係ですよね」と持ち出し、「(高市氏の)台湾発言を本当撤回しなきゃいけないです。台湾海峡でアメリカと中国が武力衝突したら、日本はどこも攻撃されていなくとも、自衛隊が出かけていって中国と戦争することがありうるという発言ですから」と私見を述べた。
田村氏が声高に力説するいっぽう、高市氏は首を振りながら小さな声で「それは違う、それは違う、それは違う」と連呼。田村氏がようやく発言を終えると、「中国とアメリカが衝突したときに、日本が出ていって軍事行動を起こすという話でないこと。これだけは申し上げたいと思います」と反論したのだった。
高市氏は「台湾と日本の距離っていうのは、東京から熱海の間ぐらいですよね」と言及し、「そこで大変なことが起きたときに、私たちは台湾にいらっしゃる日本人やアメリカ人を救いに行かなきゃいけないわけです。そこで共同行動をとる場合もあるわけです」とコメント。その上で、こう説明を加えていた。
「共同で行動をとっているアメリカ軍が攻撃を受けたとき、日本がなにもせずに逃げ帰るっていうことは日米同盟が潰れますから。あくまでも法律の範囲内で、現在の法律の範囲内で、そこで起きている事象を総合的に判断しながら対応するということです」
昨年11月7日の衆院予算委員会で、“台湾有事”をめぐって「(中国が)戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうる」と答弁していた高市氏。しかし、台湾を“核心的利益の中の核心”と位置づける中国側が猛反発し、外交問題にまで発展する事態となった。
「発端は立憲民主党・岡田克也議員(72)が、高市氏が’24年の自民党総裁選で“中国による台湾の海上封鎖が発生した場合は存立危機事態になるかもしれない”と発言していたことを念頭に置いて質問したこと。問題となった高市氏の発言は、具体的なケースについて問われて答弁したかたちです。
存立危機事態が認定されれば、状況によっては自衛隊による集団的自衛権の行使が可能になります。高市氏は具体例を挙げて答弁しましたが、見方を変えれば相手に手の内を明かすことになり、抑止力の低下につながりかねないとの指摘も。歴代首相もどのような状況が存立危機事態に当たるかどうか、明確に見解を示すことは避けてきました。
高市氏は昨年11月10日の予算委で発言の撤回はしない意向を示しましたが、『反省点として、特定のケースを想定したことについては、この場で明言することは慎もうと思う』とも語っていました。テレビ番組での党首討論は国会答弁とは異なりますが、またも踏み込んで発言してしまった印象は否めないでしょう。田村氏から持ち出した話題であっても、“曖昧戦略”を貫くという選択肢もあったのでは」(全国紙記者)
田村氏の意見に反論するかたちで見解を述べた高市氏だったが、アメリカと共同行動をとった場合にまで踏み込んだことは視聴者を驚かせたようだ。Xでは高市氏の発言に《当たり前のことなのだよね》《至極真っ当な事言ってると思う》と理解を示す声もあるが、不安視する声も次のように上がっている。
《この発言、大丈夫か?》
《特定のケースを想定した話…謹んでないじゃん》
《あの台湾有事答弁ですらレッドライン越えきってて、中国と不要な外交問題を引き起こしてしまったのに、さらにここまで踏み込むとは一体どうなってるんだ……》
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