2月1日に生放送されたNHKの討論番組『日曜討論』。衆院選の投開票日が8日に迫る中、各党にとっては絶好のアピールチャンスだが、出演予定だった高市早苗首相(64)の姿はなく、田村憲久政調会長代行(61)が急きょピンチヒッターを務めた。
番組は同日朝9時から放送されたが、司会者は冒頭で「高市首相は今日ご出演いただけないと今朝こちらに連絡があった」と説明。高市氏の欠席は手を痛めたことが理由で、田村氏からは「選挙戦に入ったころから若干痛められた」とのコメントがあった。
放送終了後、高市氏はXを更新し、《私の怪我についてご心配をいただいております。ありがとうございます。 実は、ここ数日の遊説会場で、熱烈に支援してくださる方々と握手した際、手を強く引っ張られて痛めてしまいました》と説明。関節リウマチの持病があり、手が腫れたという。
関節リウマチは、免疫の異常により関節に炎症が起こる病気。高市氏は昨年の自民党総裁選立候補に際し、関節の一つが「人工関節」であることを明かしており、今回の番組欠席をめぐって、SNSでは体調を労わる声が一部から上がった。いっぽうで、Xでは「高市逃げた」というハッシュタグが拡散するなど、批判も続出する事態となっていた。
「公示前、高市氏は各局の討論番組で野党から厳しい追及を受けていました。1月26日放送の『news23』(TBS系)で行われた党首討論では、れいわ新選組・大石晃子共同代表(48)から旧統一教会との接点を問われ、高市氏が『名誉棄損』などと猛反論する場面がありました。そもそも、今回の衆院解散のタイミングをめぐっては、“国会での追及逃れ”“経済後回し”といった野党からの批判が根強く、1日の『日曜討論』に高市氏が出席していれば、説明を求められる場面があったでしょう。また、高市氏は手を痛めたと説明しながらも、同日の岐阜、愛知で候補者の応援演説に入っていたことも、“討論から逃げた”という印象を与える要因になってしまった気がします」(政治ジャーナリスト)
共産党・山添拓参院議員(41)は1日にXで《握手で腕を痛めたので朝になって治療、そのためNHK日曜討論を直前ドタキャン、しかしこの後の岐阜・愛知の遊説は予定通りーーまさに前代未聞》と指摘。参政党・神谷宗幣代表(48)も、《今日、高市総理がドタキャンされたのはまずかったと思います。体調不良とのことでしたが、この後、街頭演説などをしたら、「討論から逃げた」と必ず叩かれる。私も残念に思いました》と批判的にコメントしている。
このように高市氏の“ドタキャン”が波紋を広げるなか、衆院選候補者(大阪13区)で、れいわ新選組・やはた愛前衆院議員(38)のSNS投稿が炎上状態となっている。発端は、やはた氏が1日にXに投稿した内容だった。
やはた氏は投稿で、《【握手にはお気をつけください】》と切り出し、《ジャーナリスト畠山理仁さん、強風の東花園駅でのご取材ありがとうございました!!》とジャーナリスト・ノンフィクション作家の畠山理仁氏(52)との2ショットを公開。写真のやはた氏は、畠山氏と右手で握手をしながら、片眼を閉じていた。
写真に関する具体的な状況説明はなかったが、一部のXユーザーの間では、遊説中の握手で手を痛めた高市氏を“揶揄する意図があるのではないか”として、以下のような批判の声が続出した。
《人の持病(リウマチの症状)をこのように揶揄するのは政治家のすることではないです これがれいわ新選組のやり方なのですか!?》
《敵陣営でもご快癒をお祈りするのが、正しい姿だと思います》
《色んな党の公約とか目を通そうと思ったけど、自分が患ってるリウマチを馬鹿にするような党員のいる党は除外だな。人の痛み理解する気がない人に国のあれこれ任せられん》
いっぽう、やはた氏は同日夜にもXを更新し、OTC類似薬の患者負担増などを検討する与党を問題視した過去の自身の投稿を引用するかたちで、《私はなにも言ってないのに勝手に炎上してるので、改めてみんなで考えましょう》とコメント。多くの批判を意に介していない様子だが、はたして投稿の真意とはどのようなものだったのか。
本誌は2月4日、大阪にあるやはた氏の事務所に取材を申し込むと、担当者からは「本人からの回答」として、書面で以下のような返答があった。
「いろんな人がいますので、政治家が熱心な支持者による握手で手を痛めることもあり得ると思い、注意しましょうと呼びかけたものです」
衆院厚生労働委員会の委員として、これまで与党を厳しく追及してきたやはた氏。今回の投稿に寄せられた批判に対する受け止めを聞くと、以下のように回答した。
「画像1つで勝手に都合よく話を膨らませ、非難や中傷する材料としてリウマチという病気を出してくることこそ、リウマチ患者に対しての冒涜だと考えます。高市氏は都合の良い時だけ持病を持ち出し、実際は患者の負担が増える法案ばかり作って医療費削減を進めようとしています。
私は、リウマチ患者が苦しむOTC類似薬の自己負担増についても厚生労働委員会で繰り返し質問してまいりました。当事者からも、総理が都合のいい時だけ病気を利用する姿勢に腹が立つと、複数人からご連絡をいただいております」
今回のドタキャン騒動をめぐって、高市氏には持病の悪化という事情があったとはいえ、有権者は判断材料の一つである討論の視聴機会を失ったかたちだ。高市出席のもとで改めて討論を行うべきかと尋ねると、やはた氏はこう訴えた。
「2日前から番組出演の欠席が検討されていたという報道も出ているからこそ、支持者の前ばかりではなく、国民の前で改めて、何曜討論になってもいいので再度やり直す必要があると考えます」
