2月8日投開票の衆院選で、単独で3分の2議席(310議席)を上回る316議席を獲得する“圧勝”を収めた自民党。“大義なき解散”と批判を受けながらも、結果的に民意を得た高市早苗首相(64)だが、選挙後の高市氏の振る舞いがSNSで波紋を広げている。
発端は、トランプ米大統領(79)が選挙期間中の2月6日、自身のSNS「トゥルースソーシャル」に投稿した内容だった。トランプ氏は、高市氏を“力強く賢明で、愛国心にあふれた指導者だ”と称賛したうえで、自民党、そして連立を組む日本維新の会について《完全かつ全面的に支持する》(原文は英語)と表明したのだ。
米トップが日本の選挙期間中、具体的な政党名を挙げて支持を表明するという異例の事態を受け、大手紙はトランプ氏の投稿を“内政干渉”と批判的に報じた。
《民主主義の基盤となる選挙の公正性を損ね、結果に影響を与えかねないこうした行為は不適切だ。余計な口出しは控えてほしい》(2月6日/日経新聞)
《一国の指導者が他国の選挙に際し、特定の人物や政治勢力を支持することは主権国家への内政干渉であり、許されない》(2月7日/朝日新聞)
《米国の大統領が、他国の選挙で特定の政党や候補者への支持を表明するのは極めて異例だ。こうした行為は「内政干渉」と受け取られる恐れがあり、「ご法度」と考えられてきた》(2月6日/毎日新聞)
昨年10月の日米首脳会談で、大統領専用ヘリに同乗するという厚遇を受けて横須賀米軍基地に赴き、基地で行った演説では、トランプ氏の横で飛び跳ねるなど“仲良しぶり”を印象づけた高市氏。投開票後にTBSラジオで生放送された選挙特番でも、自民党の鈴木俊一幹事長は、出演者からの“内政干渉にあたるのでは?”という問いに対して、「好ましいことであるとは言えない」とコメントしていた。
当然、日本の首相として、応援コメントであったとしても「内政干渉」を歓迎することはできないはずだが……。高市氏は9日未明にXを更新し、問題となったトランプ氏の投稿のスクリーンショットを添えて、日英両文でこう綴った。
《ドナルド・J・トランプ大統領の温かいお言葉に心から感謝いたします。今春にホワイトハウスを訪問し、日米同盟の更なる強化に向けて、共に更なる取組を進めることができることを心待ちにしています。日米同盟と日米の友好関係は、深い信頼と緊密で強固な協力の上に築かれています。私たちの同盟の潜在力は無限大です。日米同盟が、両国、そして世界に、平和と繁栄をもたらし続けるよう、一緒に働いていきましょう》
この高市氏の“アンサー”をめぐって、Xでは「内政干渉を容認している」という批判に加えて、高市氏が選挙後のSNS第一声として、国民へのメッセージではなく、問題含みのトランプ氏の投稿への謝意を示したことについて、こんな声が上がった。
《選挙中のトランプ大統領の投稿は内政干渉で駄目だが、高市総理のやらかしではない。ただ今回そのやらかしにお礼を述べたことは、内政干渉にお墨付きを与えたことになるので明確な高市総理の落ち度だと思う。就任早々にやらかすとか…本当に日本はどうなるのか心配になってくる》
《え!?いの一番にこれ!?内政干渉感謝しちゃってるじゃん…。あと第一声は国内の自民党と高市さんの応援した国民に向けてじゃなくていいの?》
《高市これだけ圧勝したのに支えてくれた党員や有権者より先に内政干渉してきたアメリカ大統領に感謝してるのキツすぎる》
そんななか、9日昼頃に高市氏のXに動きが。先の“アンサー”をひっそりと削除し、再び同じ文章を掲載したのだ。一体、なぜ――。
「最初の高市氏の投稿ではトランプ氏本人のものと思われるXのアカウントをメンションし、感謝を綴っていたのですが、実はこのアカウントが凍結されたものだったようです。そして、二度目の投稿でメンションしているアカウントは、1億人以上のフォロワーを要するトランプ氏の正規のアカウントです。
当初メンションしていたアカウントのユーザーIDが『realDonadTrump』で正規の方は『realDonaldTrump』なので、単なるスペルミスだったのかもしれません。高市氏本人ではなくスタッフが行った可能性もありますが、投稿前にしっかり確認しなかったのでしょう。それよりも、Xでは依然として“内政干渉を容認している”といった声が多く上がっているほか、当初の投稿を削除し、再投稿するまでの間に有権者に対する何らかの説明がなかったことを、疑問視する声が上がっています」(全国紙政治部記者)
