飲み水の撤去は猫にとって酷だとして、新宿区に対して寛容な対応を求める声が上がったが…(※写真はイメージです) 画像を見る

6月に突入し、いよいよ夏が近づいてきた。野外フェスや海水浴、様々な行楽行事に向けてすでに心躍らせている人たちも多いと思われるが、やはり心配なのが、年々厳しくなる暑さによる熱中症だ。

 

昨年の夏(6月~8月)の平均気温は、気象庁が統計を開始した’46年以来過去最高を記録。東京消防庁が今年4月に公表した資料によると、昨年6月~9月、管轄内において熱中症(編注・熱中症疑いも含む)で救急搬送された患者は約9000人(編注・速報値)。救急要請時の発生場所としては、「道路・交通施設等」(35.7パーセント)が最も多く、次いで「住宅等居住地」(34.6パーセント)だったという。

 

熱中症の疑いを放置すれば、最悪死に至る場合もある。それほどに恐ろしい日本の酷暑だが、その脅威に晒されているのは人間だけではなく、屋外に生きる動物たちも同様だ。

 

そんななか、Xでは5月下旬、あるユーザーが投稿した1枚の写真をめぐって議論が発生した。その写真に収められていたのは、水が入れられ「地域猫用」と書かれたタッパーと、これに貼り付けられた「撤去要請」の“警告書”だった。この警告書には、こう記載されている。

 

《所有者は、この物件を至急撤去してください。6月1日までに撤去しない場合は、不要なものとして処分します。令和8年5月25日 新宿区 みどり土木部 みどり公園課》

 

さらに、同じユーザーが6月2日に投稿した写真を確認すると、所有者が応じなかったためか、撤去期日が6月8日までに更新されていた。そして、不妊去勢手術が施された証の“さくら耳”のキジシロ猫が、実際にタッパーから水を飲んでいた。

 

一連の投稿が拡散されると、多くのユーザーから飲み水の撤去は猫にとって酷だとして、新宿区に対して寛容な対応を求める声が上がった。

 

《これすごく気になります。地域猫の糞尿問題は理解してるつもりですが、ちょっとお水を置くだけでも駄目なんかな》
《暑いのに水すら飲めないなんて可哀想すぎるよ》
《もっと他にやることあるんじゃない》

 

いっぽう、公園は区が管理する公共の場であり、所有者に私的な物を設置する権利はないとして、以下のような反応も寄せられていた。

 

《「外は暑いんだぞ」って言うなら、そんなところに居させてないで涼しい室内に保護してあげればいいのにそんなにお水あげたいなら保護してあげればいいのに》
《ねっこには申し訳ないけど、管理人がどけろって言ってる以上は撤去すべきだな》
《水くらいて言うけど自分の土地でないところに勝手に物を置くのがダメでしょ。新宿区に許可取ってないってことだよね?》

 

そこで本誌は6月3日、区内の公園を管轄する「みどり公園課」に問い合わせたころ、担当者は、同区には「地域猫対策サポーター」と呼ばれる登録制度があるとし、Xで拡散されている設置物の所有者は登録を経ていなかったと説明。その上で、「公園は多くの方が利用される空間なので、動物の餌や水に限らず、無断で放置された物については撤去をお願いしています」と話した。

 

拡散された投稿をめぐって、新宿区の対応が酷だとする批判が上がったが、一律に猫への給餌を否定しているわけではなかったようだ。では、地域猫対策サポーターとは、一体どのような制度なのか。管轄する衛生課の担当者は以下のように紹介した。

 

「新宿区が取り組む飼い主のいない“地域猫”対策を理解し、賛同していただける方を対象に、定点の餌やりや清掃などを行うボランティアのサポーター制度を設けています。まずは衛生課にサポーターの登録を申請いただき、区立公園内で猫に餌や水を与えたい場合は、みどり公園課の許可が必要となっています。許可の基準は公園課で設けていますが、必ずしも許可が下りるとは限りません。今回の件に関しましては、サポーター制度にご登録いただいていなかったと把握しております」

 

なお、新宿区に限らず、世田谷区や港区などでも、適切に管理された給餌や糞尿の片付けなど、ボランティアと協力して地域猫対策を行う制度が設けられている。

 

出典元:

WEB女性自身

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